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東映・松竹の新卒就職難易度を公式データだけで比較|採用予定数・倍率・初任給・選考フロー

うーなー

エンタメ・イベント業界15年超の会社員×副業ライター。Webデザイナーの妻がいます。夫婦でセールスライティング×デザインを駆使してLP制作やプロモーション全般を裏方としてサポートしてます。 SEO記事300本以上|立ち上げた企業ブログが6ヶ月で2万PV超え、問い合わせ増加|某出版社様メルマガ執筆実績等|

「東映と松竹って、どっちが入りにくいんですか」

映画会社を受けたい学生から、この質問を何度も受けてきました。答えを先に言うと、どちらの会社も倍率を公表していません。応募総数を出していないので、割り算ができない。ネットで見かける「◯◯倍」は、どこかの誰かが推定した数字です。

私はイベント・コンサート業界で15年以上、営業として現場に立ってきました。大学時代は映画館のフロアで4年間アルバイトもしています。映画会社とは、作品タイアップのイベントを組む側として何度も仕事をしてきました。その立場から言うと、この2社の難易度は倍率より「何人採るか」と「誰が応募できるか」を突き合わせたほうが、ずっと正確に見えてきます。

この記事では、2026年9月22日に東映株式会社・松竹株式会社それぞれの公式採用ページと、両社の有価証券報告書で確認できた数字だけを並べます。就職偏差値や合格体験談のたぐいは一切使っていません。映画会社の就職難易度を「なんとなく狭き門」で終わらせずに、どこがどう狭いのかを分解していきます。

注意:募集要項は年度ごとに更新されます。この記事の数字は2026年9月22日時点で公式サイトに掲載されていた内容です。応募の前に、各社の採用サイトで最新の情報を確認してください。

東映は12月、松竹は2月。開く時期に間に合わせる準備から始めます

キャリアパーク就職エージェント(ポート株式会社)は、新卒の就活生向けの無料の就職支援です。対象は2027年3月・2028年3月に卒業予定の学生です(2026年9月22日時点、公式の申込フォーム)。

映画会社はエントリー期間が短く、3月の情報解禁を待っていると締切を過ぎる会社もあります。エントリーシートと面接の準備を先に終わらせておくと、早い入口にも出せます。

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結論:採る人数は公開、応募した人数は非公開。だから倍率は誰にも計算できない

結論:採る人数は公開、応募した人数は非公開。だから倍率は誰にも計算できない

先に、この記事でわかることをまとめます。

  • 東映:採用予定数の記載はなし。配属実績は2026年予定で男性9名・女性11名(合計20名)、2025年は男性6名・女性10名、2024年は男性6名・女性7名
  • 松竹:総合職15名程度(2027年卒の募集要項)
  • 倍率:両社とも応募総数を公表していないため、計算できません
  • 採用大学:両社とも公式採用ページに一覧の掲載はありません
  • 応募資格:東映は「卒業見込み・修了見込み」に限定。松竹は「卒業した人」も対象で、代わりに就業経験なし・1997年4月2日以降生まれという線が引かれています

難易度が高いと言われる根拠を、公式データだけで説明するとこうなります。日本映画製作者連盟がまとめた2025年の全国映画概況によれば、2025年の興行収入は2,744億5,200万円(前年比132.6%)、入場者数は1億8,875万6千人(前年比130.7%)、公開本数1,305本、スクリーン数3,697。市場としては近年でも突出した年でした。

その市場の中心にいる老舗2社が、年に15〜20名程度しか新卒を採らない。母数が大きくて入口が小さいという、単純な構図です。倍率という数字が出てこないだけで、狭さ自体は採用人数から読み取れます。

押さえておきたいのは2つ。倍率は公式には存在しないこと。そして採用人数・応募資格・選考日程は公開されているので、そこは事前に読み込めることです。

東映と松竹の新卒採用データ比較(2026年9月22日時点の公式情報)

東映と松竹の新卒採用データ比較(2026年9月22日時点の公式情報)

両社の公式採用ページに書いてあることを並べます。先に前提を1つ。東映が一般公開しているのは2027年卒の募集要項で、エントリー期間はすでに終了しています。2028年卒については、インターンシップの要項と「本選考の情報も随時更新」という案内が出ていて、詳細はマイページで告知される形でした。松竹は募集要項ページに2027年卒・2028年卒それぞれのエントリー/マイページが並んでいます。

項目東映株式会社松竹株式会社
募集職種総合職(映画・ドラマ・イベント・不動産などの分野における企画・製作・営業・宣伝・管理などの業務)総合職(映像、演劇、不動産、その他事業、管理に関する各職種)
採用予定数記載なし。配属実績は2026年予定で男性9名・女性11名、2025年は男性6名・女性10名、2024年は男性6名・女性7名15名程度
応募資格2026年4月〜2027年3月に四年制大学を卒業見込み、または大学院を修了見込みの人4年制大学を卒業見込みまたは卒業した人/就業経験のない人(正社員として勤務したことのない人)/1997年4月2日以降に生まれた人
初任給265,300円(基準本給・住宅手当/2025年度新卒初任給実績)270,000円(2025年4月実績)
諸手当記載は基準本給・住宅手当家族手当、資格手当、通勤手当 等
昇給・賞与昇給 年1回(毎年4月)/賞与 年2回(毎年6月・12月)昇給 年1回(4月)/賞与 年2回(7月・12月)
勤務地本社(東京)、支社(大阪)、撮影所(東京・京都)等本社(東京)および支社(大阪)、その他営業所
勤務時間スーパーフレックスタイム制(フレキシブルタイム6時〜21時、コアタイムなし)。標準は本社9:30〜18:00、撮影所9:00〜17:30フレックスタイム制(標準労働時間7時間30分)、コアタイム11:00〜16:00(部署によって変動あり)
休日休暇年間休日120日以上、完全週休二日制(土日)、祝日、会社創立記念日。有給は初年度10日・2年目18日・最高22日募集要項ページに記載なし
試用期間・定年試用期間は入社から原則3ヶ月間定年 満60歳(継続雇用制度あり)
倍率公表なし公表なし
採用大学公表なし公表なし

この表でいちばん実務的に効くのは応募資格の欄です。東映は「卒業見込み、または修了見込み」。在学中であることが前提の書き方になっています。松竹は「卒業見込みまたは、卒業した方」と明記していて、すでに大学を出ている人も受けられる。そのかわり「就業経験のない方」「1997年4月2日以降に生まれた方」という2本の線が引かれています。

既卒で映画会社を狙っている人には、この違いはかなり大きい。私も業界の中で何度か転職していますが、要項の一文で受けられるかどうかが決まる場面を、自分でも人づてでも見てきました。想像で判断せず、まず要項の日本語を読むのが早いです。

会社の規模も押さえておきます。東映は設立1949年10月1日(創立1951年4月1日)、資本金117億700万円、従業員数445名(2026年3月31日現在)。松竹は創業1895年、設立1920年、資本金330億1,800万円、従業員数619名(2026年2月28日現在)。単体の社員数は、松竹のほうが多いくらいです。売上規模のイメージと社員数は、必ずしも比例しません。

有価証券報告書で分かる年収と待遇:東映863万円、松竹830万円の中身

有価証券報告書で分かる年収と待遇:東映863万円、松竹830万円の中身

ここはネットでいちばん数字が荒れている領域です。落ち着いて整理します。

東映株式会社も松竹株式会社も、それ自体が上場企業です。持株会社を挟んでいないので、有価証券報告書の「提出会社」の欄が、そのまま本体の数字になります。広告代理店のように持株会社と事業会社で数字が分かれることがない、という点では読みやすい。

東映株式会社(第103期/2025年4月1日〜2026年3月31日)

  • 提出会社の従業員数:445名(ほか臨時16名)
  • 平均年齢:43.3歳/平均勤続年数:14.1年
  • 平均年間給与:8,632,825円(対前事業年度増減率 △1.0%)
  • 連結従業員数:1,965名(ほか臨時588名)。映像関連1,449名、興行関連199名、催事関連95名、観光不動産75名、建築内装32名、全社共通115名
  • 連結売上高:1,853億3,300万円/経常利益:435億4,300万円/親会社株主に帰属する当期純利益:233億2,000万円

松竹株式会社(第160期/2025年3月1日〜2026年2月28日)

  • 提出会社の従業員数:619人(ほか臨時140人)
  • 平均年齢:42.3歳/平均勤続年数:14.6年
  • 平均年間給与:8,301,791円
  • 連結従業員数:1,462人(ほか臨時318人)。映像関連605人、演劇599人、不動産97人、その他50人、全社共通111人
  • 連結売上高:982億4,900万円/経常利益:63億4,500万円/親会社株主に帰属する当期純利益:52億3,600万円

注意:この平均年間給与は、どちらも賞与と基準外賃金を含んだ全社員の平均です。平均年齢は40代前半、平均勤続年数は14年台。新入社員の初年度年収ではありません。入社1年目の基準は、初任給の欄(東映265,300円/松竹270,000円)のほうで見てください。

業績の差は、そのまま新卒枠の差として出ています。東映の連結売上高は松竹の約1.9倍。それでも新卒の採用人数は20名前後と15名程度で、そこまで開いていない。会社が大きいほど入口も比例して広がる、わけではない。映画会社の新卒採用は、会社規模ではなく「総合職を何人育てるか」の判断で決まっているように見えます。

働き方の指標も公式に出ています。東映は管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合が23.0%、男性労働者の育児休業取得率100.0%、男女の賃金差異は全労働者で81.9%。松竹は管理職に占める女性労働者の割合28.1%、男性育休取得率60.0%、男女の賃金差異は全労働者で70.5%でした。長く勤める前提で会社を選ぶなら、この3つは初任給より効いてきます。

選考フローとスケジュール:東映は12月エントリー、松竹は2月に募集開始

選考フローとスケジュール:東映は12月エントリー、松竹は2月に募集開始

ここが映画会社の就活でいちばん事故が起きやすいところです。結論から言うと、3月の情報解禁を待っていると、東映は間に合いません。

東映の2027年卒本選考のスケジュールは、公式採用ページに次のように掲載されていました。

  • WEBエントリー:2025年12月1日(月)〜2026年2月24日(火)14時
  • エントリーシート・WEBテスト:2026年1月8日〜2月24日14時
  • 一次選考:3月下旬〜4月上旬(オンライン)
  • 二次選考:5月中旬(オンライン)
  • 三次選考:5月下旬(オンライン)
  • 最終選考:6月上旬(東映本社/東京・京橋)
  • 内定式:10月上旬(東映本社)

エントリーの入口が12月1日に開いて、2月下旬に閉じる。一次から三次までオンラインで、最後だけ対面です。入社後は約2ヶ月の新入社員研修が組まれていると要項に書かれていました。

2028年卒については、インターンシップの日程が公開されています。本エントリーは2026年5月15日(金)〜6月22日(月)12:00、実施は2026年9月6日(日)〜10日(木)。選考ステップは、本エントリー(エントリーシート・WEBテスト①)→一次選考(動画提出・WEBテスト②)→二次選考(AI面接・WEBグループディスカッション)→最終合否発表という流れでした。動画提出とAI面接が入口の時点で入っているのは、押さえておきたいポイントです。

松竹のほうは、採用ニュースに日付が残っていました。2026年2月9日に「2027年入社 新卒採用募集開始」、2026年5月19日に「2026年度インターンシップ募集開始」。募集要項のページには採用フローの図が掲載されているものの、選考の日程そのものは公開されておらず、マイページ登録者に案内される形でした(2026年9月22日確認)。

私が現場で組んできた映画のタイアップイベントも、動き出しはいつも公開の半年前でした。映画の仕事は、表に出る日から逆算して裏側が先に走る。採用スケジュールが世間より前倒しなのも、同じ体質の延長にあるんだろうなと勝手に納得しています。

やることは1つです。3年生の夏が終わったら、両社のマイページに登録だけ済ませておく。東映は12月に入口が開きます。松竹は2月。情報解禁の3月は、映画会社にとっては折り返し地点です。

学歴と採用大学は、どこまで公表されているのか

学歴と採用大学は、どこまで公表されているのか

結論から書きます。東映も松竹も、採用大学の一覧を公式採用ページに掲載していません。2026年9月22日時点で、両社のサイト内に「◯◯大学◯名」という形の記載は見つかりませんでした。

では学歴要件はどうか。ここは明文化されています。

  • 東映:「2026年4月〜2027年3月に四年制大学を卒業見込み、または大学院を修了見込みの方」。四年制大学以上で、かつ在学中であることが前提の書き方です
  • 松竹:「4年制大学を卒業見込みまたは、卒業した方」。学部・学科の指定はありません。ただし「就業経験のない方(正社員として勤務したことのない方)」「1997年4月2日以降に生まれた方」の2条件が付きます

短大・専門学校卒の人にとっては、両社とも本体の総合職はこの時点で対象外です。ここは曖昧にせず書いておきます。ただし後述するグループ会社のルートは、条件が違います。

学歴フィルターの有無についても、公式の記載はありません。判断材料として使えそうな一次情報を1つ挙げるなら、東映の有価証券報告書にある人材戦略の記述です。「グループ全体における積極的な新卒採用とキャリア採用の継続」「採用競争力を強化するため、新卒採用の初任給の引き上げを実施」と明記されています。採用を絞る方向ではなく、広げて取り合う方向に舵を切っている会社の書き方です。

注意:「東映 採用大学」「松竹 学歴フィルター」で出てくるランキング記事は、公式の出どころがありません。この記事では扱いません。判断材料にするなら、要項に書いてある応募資格のほうを読んでください。

職種別の入口とグループ会社ルート:総合職一本か、アニメ・興行から入るか

職種別の入口とグループ会社ルート:総合職一本か、アニメ・興行から入るか

両社とも本体の新卒採用は総合職の一括採用です。入社後にどの仕事に配属されるかで、キャリアがまるで変わります。

東映のリクルートサイト「仕事を知る」では、映画事業が企画・製作・宣伝・配給・興行・二次利用の6段階で説明されていました。企画はプロデューサーが企画書を書き、原作権の交渉や監督・脚本家とのプロット作成にあたる。宣伝はポスター・チラシ・予告編などの宣材物の作成とメディアへの告知。配給は公開日と公開規模を決めて、興行会社や映画館と交渉する。ほかにテレビドラマ事業、イベント事業(営業/制作・宣伝)、教育映像制作、商品事業も紹介されています。

松竹の総合職は「映像、演劇、不動産、その他事業、管理に関する各職種」。演劇が職種の柱として並んでいるのは松竹だけです。歌舞伎を興行として抱えている会社なので、映画志望で入って演劇部門に行く可能性も、最初から要項に書いてある。有価証券報告書の連結従業員数を見ても、映像関連605人に対して演劇599人と、ほぼ同じ規模です。

本体以外の入口も見ておきます。

  • 東映アニメーション:本体とは別に新卒採用を実施。総合職(製作、企画、営業、管理・事務)と芸術職(演出助手、背景美術、仕上)の2区分。初任給は総合職272,300円、芸術職270,900円(2025年実績・諸手当含む)。総合職は学部不問で運転免許の取得が必須、勤務地は東京都内。芸術職は大泉スタジオ(練馬区)で、応募資格は「2024年4月1日から2027年3月31日に卒業もしくは卒業見込みの方」と幅があり、高等学校・各種専門学校も対象に含まれます
  • 東映の専門職・地域採用:ツークン研究所(営業・プロダクション、CGデザイナーなど)、東京撮影所バーチャルプロダクション部(フォトグラメトリ、3Dモデラーなど)、西日本支社(大阪)、京都撮影所、株式会社東映太秦映画村。ほかに東映チャレンジド(障がい者)コースも設けられています
  • 松竹芸能:公式採用ページに新卒採用の掲載はありません(2026年9月22日確認)。大阪本社のアルバイト(イベント運営全般/タレントマネジメント業務補助・高卒以上)と、東京支社の契約社員(タレントマネジメント/イベント運営・高卒以上)の募集が出ていました
  • 松竹マルチプレックスシアターズ:MOVIX・ピカデリーを運営する会社。採用サイトは2026年9月22日時点で「現在、募集は行っておりません。」の表示でした

芸術職や専門職は、四年制大学卒を前提にしていない枠があります。本体の総合職で線に引っかかる人ほど、まずこちらを見ておくといい。

同じ映画会社では東宝の就職難易度と募集要項も公式データで整理してあります。配給会社という仕事そのものの中身は映画配給会社に就職するには?映画業界の基礎知識と向いてる人3選に、劇場側から業界に入るルートは映画館スタッフになるには?仕事内容ときついと言われる理由に書きました。3社をまとめて比べたい人は、東宝の記事と合わせて読むと採用人数の相場観がつかめます。

落ちたときの別ルート:映画・エンタメ業界には中途の入口がある

落ちたときの別ルート:映画・エンタメ業界には中途の入口がある

新卒で東映にも松竹にも入れなかった。そこで映画の仕事を諦める必要はない、という話をします。

公式データを並べた通り、両社とも本体の新卒枠は年15〜20名程度です。一方で東映は有価証券報告書に「国際事業部門をはじめ外部の知見が必要な事業においては積極的にキャリア採用を行い、計画的に増員していきます」と明記しています。新卒の入口より、中途の入口のほうが継続的に開いているということです。実際、東映の採用サイトにもキャリア採用が通年で掲載されています。

私の周りでも、別の会社で数年やってから業界に入り直した人は何人もいます。広告制作会社やイベント会社で企画・宣伝の経験を積んでから、映画会社やコンテンツ企業に移る流れです。新卒のときは通らなかった人が、3年後に経験者枠で通る。この業界ではよくある動き方です。

その相談先として、マーケティング・クリエイティブ職種に特化した人材エージェントのマスメディアンがあります。宣伝会議グループの会社で、広告・出版・映像・Webの領域に絞って求人を扱っています。業界の仕事の呼び方が通じる相手に、自分の経験をどう翻訳すれば映画・エンタメ側に届くのかを相談できる。総合型の大手とは、使いどころが違います。

注意:マスメディアンは中途採用(転職)向けのサービスです。在学中の新卒就活そのものを支援するものではありません。新卒での応募は各社のマイページから、社会人経験を積んでからの入り直しはこちら、という使い分けになります。

補足しておくと、マスメディアンは既卒・第二新卒・社会人の転職に向けた相談先です。在学中の新卒就活で相談先を探しているなら、この記事の前半で紹介したキャリアパーク就職エージェントのほうが対象に合っています。

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映画館のフロアと、イベントの現場から見ていたこと

映画館のフロアと、イベントの現場から見ていたこと

ここだけは公式データの話ではありません。私が見てきた範囲の話をします。

大学時代、地元の映画館で4年間アルバイトをしていました。フロア配属で、もぎりと場内アナウンスと清掃。作品が当たった週末は、朝から夜まで人の流れが途切れません。あのとき私が触っていたのは、配給会社が決めた公開日と公開規模の、いちばん末端でした。興行収入という数字は、あの列に並んだ一人ずつの積み重ねだと後から理解しました。

その後、営業としてイベント側から映画会社と組むようになりました。作品のプロモーションでイベントを立てる仕事です。打ち合わせに出てくる映画会社の担当者は、宣伝の人だったり、企画の人だったり、興行の人だったりする。同じ会社の名刺なのに、見ている景色が全然違うんです。総合職一括採用の会社って、こういうことかと腹落ちしました。

印象に残っているのは、担当者が作品の公開日をずらす判断について話していたときのことです。競合作品の動きと劇場の座席数を見ながら、社内で何度も議論したという。映画会社の仕事は、作ることと同じくらい「いつ、どこで、どれだけ出すか」を決めることなんだと、そのとき初めてわかりました。配給と興行という言葉の手触りは、あの打ち合わせで掴んだものです。

だから、志望動機に「映画が好きだから」とだけ書くのは、もったいないと思っています。好きなのは全員そうです。そこから一歩進んで、自分は企画に行きたいのか、宣伝に行きたいのか、配給の交渉がやりたいのか。総合職一括採用だからこそ、入口で自分の軸を言葉にできる人は目立ちます。採用側に座った経験からも、そう感じます。

映画館のアルバイトは、業界の川下を体で覚えられる場所です。学生のうちに劇場に立っておくと、面接で語れる具体が1つ増えます。私は人見知りを直したくて始めただけでしたが、結果的にいちばん役に立った4年間でした。

よくある質問

よくある質問

東映の新卒採用の倍率はどれくらいですか?

公表されていません。東映は応募総数を公開していないため、倍率は計算できない状態です。公式に出ているのは配属実績で、2026年予定が男性9名・女性11名、2025年が男性6名・女性10名、2024年が男性6名・女性7名でした(2026年9月22日確認)。

松竹の新卒採用は何人採りますか?

2027年卒の募集要項に「15名程度」と記載されています。総合職(映像、演劇、不動産、その他事業、管理に関する各職種)の一括採用です。年度によって変わる可能性があるので、応募時点の要項を見てください。

東映と松竹、初任給はどちらが高いですか?

公式記載では松竹270,000円(2025年4月実績)、東映265,300円(基準本給・住宅手当/2025年度新卒初任給実績)です。ただし手当の内訳が違うので、額面だけの比較には限界があります。松竹は家族手当・資格手当・通勤手当などが別に記載されていました。

既卒でも受けられますか?

松竹は「4年制大学を卒業見込みまたは、卒業した方」と明記していて、就業経験がなく1997年4月2日以降生まれであれば対象です。東映は「卒業見込み、または修了見込みの方」という書き方で、在学中が前提になっています。最新の扱いは各社のマイページか採用窓口で確認してください。

専門学校や短大からでも映画会社に入れますか?

東映・松竹とも本体の総合職は四年制大学以上が条件です。ただし東映アニメーションの芸術職は「2024年4月1日から2027年3月31日に卒業もしくは卒業見込みの方」が対象で、高等学校・各種専門学校も含まれます。東映の専門職採用(ツークン研究所、バーチャルプロダクション部)も別枠です。

東映と松竹、どちらのほうが年収は高いですか?

有価証券報告書の提出会社の平均年間給与は、東映8,632,825円(第103期・平均年齢43.3歳)、松竹8,301,791円(第160期・平均年齢42.3歳)でした。どちらも賞与と基準外賃金を含む全社員の平均で、新卒の初年度年収ではありません。

選考はいつから動きますか?

東映の2027年卒はWEBエントリーが2025年12月1日開始、2026年2月24日14時締切でした。松竹は2026年2月9日に「2027年入社 新卒採用募集開始」を告知しています。3月の情報解禁を待つと、東映は締切を過ぎている計算になります。

ここまで、公式に確認できた数字だけで東映と松竹の新卒採用を並べてきました。倍率は出てこない。採用大学も出てこない。そのかわり、採用人数・応募資格・選考日程・初任給・平均年間給与は、全部公開されています。

やることはシンプルです。2社のマイページに登録して、東映は12月、松竹は2月の入口に間に合わせる。そのうえで、総合職一括採用の会社で自分がどの仕事をやりたいのかを、面接で言える形にしておく。ネットの推定倍率を眺めている時間より、そちらのほうがずっと点になります。

対象は2027年3月・2028年3月に卒業予定の学生です(2026年9月22日時点、公式の申込フォーム)。登録も面談も無料なので、東映の12月・松竹の2月に間に合わせる準備として使えます。

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