仕込みが明けた夜中の1時、会場から最寄り駅まで歩きながら、ふとスマホの時計を見る。子供が起きるまでに帰れるか。妻は今日も一人で2人の子供のお風呂と寝かしつけをやってくれたんだろうな——そういう考えが頭をよぎった瞬間、「このまま10年後も同じことをやっているんだろうか」と思った、という話を、同期から聞いたことがあります。
好きでこの業界に入って、好きだから続けてきた。でも30代になって家族ができると、「好き」だけでは乗り越えられないものが少しずつ積み重なってくるのも事実です。
「転職したいけど、業界経験しかない自分に他での価値があるのか」「エージェントに登録してみたいけど、何から始めればいいか分からない」「今の年収を落としたくないのに、いい求人なんてあるのか」——この記事は、そういう悩みを抱えながら、でも転職エージェントに登録する一歩が踏み出せていない方に向けて書きました。
私はイベント・コンサート業界で15年以上、営業職を中心にホール・アリーナ・ドームまで幅広い規模の現場に関わってきました。マスメディアン・Recruit Agent・dodaにも実際に登録し、業界内外の転職市場を自分で経験しています。その経験をもとに、「ライブイベント業界から30代で転職するときに使うべきエージェント」を実態ベースでまとめます。
この記事を読むと、「どのエージェントに登録すればいいか」「自分のキャリアが他業種でどう評価されるか」「在職中にどう動けばいいか」が具体的にわかります。家族がいて慎重に動きたい方こそ、まず情報収集から始めてみてください。
広告・エンタメ業界特化のエージェントに、まず話を聞いてもらう
マスメディアンは宣伝会議グループが運営する広告・クリエイティブ業界特化のエージェントです。エンタメ系求人を926件以上保有し、コンサート・イベント業界出身者の転職支援実績もあります。登録は3分、完全無料。
ライブイベント業界の30代が転職を考え始める「3つのきっかけ」

ライブ・コンサート業界の30代が「転職」という言葉を頭の中で転がし始めるとき、たいてい似たようなきっかけがあります。「あの日」に突然気づくというより、積み重なった小さな違和感が「もう限界かもしれない」というラインを越える、という感じです。私が見てきた範囲では、きっかけは大きく3つに分けられます。
土日と深夜が仕事の中心になり、家族との時間が消えていく
ライブ・コンサートの本番はどうしても土日・祝日に集中します。仕込みはその前日から始まるので、週末の連休はほぼ丸ごと現場に取られる。平日に振替休日があっても、家族は学校や仕事で出払っている。「休み」はあるのに「家族と過ごせる休み」がない、という状態が慢性化していくんですよね。
子供が小さいうちは特に響く。4歳・2歳くらいの子供がいる状態で、土日の公演が月に何本も入ると、運動会も学芸会も「行けるかどうか分からない」になります。妻に任せっぱなしになることへの後ろめたさが、少しずつ積み重なっていく。
私が関わってきた現場の同僚や後輩の話を聞いていると、「妻から言われた一言がきっかけだった」という話が一番多い気がします。「仕事が悪いとは言わない。でも、このまま子供が大きくなっていくのは寂しい」——そういう言葉を受け取って、初めてエージェントに登録したという人を、私は何人も知っています。現場の体力よりも、家族への後ろめたさのほうが先に限界を迎えるんです。
イベント業界の離職率は約35%とも言われており、産業平均(約15%)の2倍以上という水準です。「みんな辞めていく」のは、こういう小さな違和感の積み重ねが背景にあるからですよね。
エンタメ業界を辞めるかどうかの判断基準については、こちらの記事でも詳しく書いています。
年収は良いのに、将来のことが不安になってきた
コンサート業界の営業職で経験を積むと、30代前半から後半にかけて年収600万円前後に届く人も出てきます。一方で、スタッフ全体で見ると平均的な年収は375万円程度(一般的な求人サイトのデータ参照)で、大手プロモーターと中小イベント会社では大きな差があります。
私が同業の人たちと話していて気づくのは、「今は稼げているけど、この働き方が50代まで続けられるとは思えない」という感覚を持っている人の多さです。体力的な問題もありますが、それより「このキャリアで40代・50代に転職しようとしたとき、市場価値があるか自信が持てない」という不安のほうが大きい。
業界経験だけで他業種に通用するのか——この不安については、次の章で詳しく答えます。
同期や後輩が動き始めるのを見て、焦りが出てきた
30代半ばになると、同期が独立・転職・副業を始めたという話を聞く頻度が上がります。大手エンタメ企業の宣伝部に転職した後輩、独立してイベント企画の小さな会社を作った同期、Webマーケティングに転身して年収が上がったという話——直接聞くこともあれば、SNSで知ることもある。
「自分はどうするか」という問いが頭に引っかかりながら、忙しい日々に流されてまた現場に向かう。このループを繰り返している方は、読んでいる記事を一度保存して、夜に落ち着いて読み進めてみてください。
「潰しが効かない」は本当か——ライブ業界の経験が他業種でも通用する理由

ライブイベント業界から転職を考えるとき、多くの人が最初にぶつかる壁が「潰しが効かない」という感覚です。「コンサートの現場でやってきただけで、他で通用するスキルなんてあるのか」という不安は、私自身も持ったことがあるし、周囲の人からも繰り返し聞いてきました。
結論から言うと、自己評価が低すぎるからこそ、そう感じるんです。業界内で「当たり前にやっていること」が、外からはかなり高度なスキルとして見えていることが少なくありません。
営業・交渉・プロジェクト管理スキルは業界を問わない
コンサートプロモーターや業界営業職が日常的にやっていること——クライアントとの要件整理、複数ベンダーへの発注と進捗管理、予算の配分と着地調整、スケジュールの逆算と調整——これは他の業界の言葉に翻訳すると「プロジェクトマネジメント」そのものです。
私が広告代理店の担当者と仕事をしてきた経験から言うと、彼らが「コンサートプロモーターの人って段取りがすごく早い」と感じているシーンを何度も見てきました。公演本番の3ヶ月前から逆算してすべてのタスクを並べる作業は、広告プロジェクトのタイムラインと構造がほぼ同じなんです。
複数の利害関係者を調整する経験は、広告代理店でも高く評価される
私は15年間、レコード会社・芸能事務所・会場(ハコ)・スポンサー・チケット会社・広告代理店などの複数の利害関係者を同時に動かしてきました。全員が違う立場を持っていて、全員の利益を調整しながらゴールに向かって進める仕事です。あるとき大手広告代理店の担当者に言われた言葉が忘れられなくて。「コンサート業界の人って、なんで同時にこんなに多くのことを回せるんですか」って。自分たちには当たり前すぎて気づいていなかったんですが、外から見るとその調整力は相当なスキルに見えるらしい。
コンペ提案書を作った経験がある方はわかると思いますが、あれは広告代理店のプレゼン資料と構造が同じです。「なぜこのアーティストか」「なぜこの規模か」「どう集客するか」を根拠立てて伝える力は、別業界に行っても即座に通用します。
業界人脈は転職後も「使える資産」になる
レコード会社・芸能事務所・広告代理店・テレビ局——これらとの名刺が手元にある方は、業界の外に出てからも「以前からの知り合いがいる」という信頼の入口を持っています。転職先でイベントやプロモーション施策を提案するとき、元の人脈から動いてもらえる可能性があります。
業界経験の「3つの強み」をまとめると:
(1)複数の利害関係者を動かすプロジェクト管理力
(2)コンペ提案・交渉で磨かれた営業力
(3)業界の横断的な人脈
この3つは、他業種の転職面接で「ライブ業界の人だから採りたい」と思ってもらえる材料になります。
30代の「現場を離れた先輩・同期」が選んだ転職先パターン5つ

「どんな会社に転職できるか」は、転職を考え始めたときに一番気になる問いです。私が15年間で観察してきた、30代家族持ちの同期・後輩が実際に選んだ転職先のパターンを5つ紹介します。完全なデータではなく、私の観察範囲内のリアルな事例ですが、「自分はどのパターンに近いか」を考えるヒントになればと思います。
正直に言うと、私の周囲で30代の転職を決断した人たちの多くは、最初から明確な転職先のビジョンがあったわけではありません。エージェントに相談しながら選択肢を広げて、「こういう選択肢もあるんだ」と気づいていった、というパターンのほうが多い。だから今ここで「これだ」という転職先が見えていなくても問題ない。まずパターンを知ることから始めるのが、多くの人のステップです。
パターン1「業界内でデスクワーク中心に移る」
現場を離れたいけど、好きなエンタメ業界を完全に出たくないという人に多いパターンです。コンサートプロモーター・制作職からレコード会社のA&R・タレント事務所の宣伝担当・配信プラットフォームのコンテンツ担当などに移ります。現場対応から管理・企画・デスクワーク中心のポジションへの「業種内シフト」です。
週末の本番対応から解放されつつ、音楽やエンタメとの接点は維持できる。ただし、同業内での転職になるため求人数は限られます。マスメディアンのような業界特化型エージェントに非公開求人を探してもらう価値が特に高いパターンです。
パターン2「広告代理店のイベントプロデュース部門へ」
私が広告代理店の担当者と連携してきた経験から言うと、彼らはライブイベント業界出身者を「スケジュール管理と現場対応のプロ」として評価する傾向があります。特に東急エージェンシー・博報堂プロダクツ・電通ライブといったイベント・プロモーション系の子会社や専門部署では、業界出身者の需要があります。
平日メインの仕事になりやすく、土日対応が減る。年収帯はコンサート業界と同程度から始まり、成果連動型なら伸びしろがあります。「業界は変えたいけど、イベントには関わっていたい」という方に向いているパターンです。
パターン3「企業のPR・宣伝部・インハウスイベント担当へ」
大手メーカー・食品会社・化粧品ブランド・自動車メーカーなどの社内宣伝部門・PRチームに転職するパターンです。子供の小学校入学を機に転職を決断したという話を、私の周囲では一番多く聞きました。「土日は絶対に休みたい」という要件に最も応えやすい転職先の一つです。
給与水準は業界によって差がありますが、大手企業の場合は年収が現状より上がるケースも出てきます。プロモーターとして培ったイベント企画・運営の実務経験が、インハウスの担当者として即戦力になりやすいです。
パターン4「音楽業界の隣(レコード会社・出版・配信)へ」
ソニーミュージック・ユニバーサル・エイベックス・Warner Musicなどのレコード会社、音楽出版社、ストリーミングプラットフォームのコンテンツ事業部などを指します。私はこれらの会社の担当者と商談や打ち合わせを数十回経験してきましたが、コンサート業界出身者への親和性は高い。
ただし大手は競争倍率が高く、非公開求人経由でないと応募すら難しい案件が多いです。パターン1と同様、業界特化型エージェントの力が必要になります。
パターン5「業種を変えてB2B営業・法人営業職へ」
「年収の頭打ちに気づいて動いた」というパターンが多いです。30代半ばになっても年収が500万円台で止まっているとき、「このまま40代になったときに家族を養えるか」という不安を動機に、IT・人材・メーカーなどの法人営業職へ転職するケースです。
コンサート業界の営業で培ったクライアント開拓力・提案力・タフなスケジュール管理力は、他業種の営業職で高く評価されます。業種を変えると一時的に年収が下がる可能性がある一方、成果連動型の給与体系の会社を選べば中長期的に大きく伸びる可能性があります。
エンタメ業界の転職エージェントの選び方については、こちらでも詳しく整理しています。
「自分はどのパターンに近いか分からない」という方こそ、エージェントとの面談で整理するのが一番早道です。業界の中の人と話してから判断したい方には、エンタメ業界に詳しい担当者が在籍するマスメディアンがおすすめです。
ライブイベント業界から30代転職でエージェントを使う3つの理由

「転職するなら求人サイトで自分で探せばいいのでは」と思う方もいると思います。でもライブイベント業界出身の30代に限って言うと、自力で求人サイトを見るだけでは選択肢が大幅に狭まります。エージェントを使う理由は3つあります。
非公開求人にしか「年収が落ちない案件」がない
転職エージェントが扱う求人の多くは非公開求人です。企業が社内に転職活動を知られたくない理由や、特定のスキルを持つ人材をひそかに採りたい理由などから、求人サイトには出さずにエージェント経由だけで採用するケースが少なくありません。
特に「業界出身者向けの管理職・シニア層ポジション」「大手企業の宣伝部・PR部門」「レコード会社の専門職」などは、求人サイトに出てくることがほとんどない。私がマスメディアンに登録したとき、担当者から提示された求人の多くが公開求人サイトには掲載されていない、非公開求人ばかりでした。
年収交渉を代わりにやってもらえる
転職活動で自分が一番苦手とする部分が「年収交渉」という方は多いです。「高く言いすぎて落とされるのが怖い」「低くしすぎると損する」という板挟みになりやすい。
エージェントは企業との間に立って年収交渉を代行してくれます。採用担当者に直接言いにくい「年収600万は維持したい」という希望も、エージェント経由なら角が立たない形で伝えてもらえます。パソナキャリアの利用者では、67.1%が転職後に年収アップを達成したという報告があります。家族の生活を守りながら転職するためにも、年収交渉の代行は大きな武器です。
在職中でも動けて、会社にバレない
転職活動を現職の会社に知られたくない、というのは30代家族持ちの方が一番気にするところだと思います。私も最初にエージェントに登録するとき、「会社に情報が流れないか」を確認しました。結論、通常の転職エージェントは企業への個人情報を無断開示しない仕組みになっているし、応募先に現職の社名を知られることもありません。在職中に活動することは前提として受け入れられている。安心して登録して大丈夫です。
エンタメ業界の転職エージェント全般については、こちらの比較記事でも整理しています。
30代で家族がいる状況での転職は、求人数より「サポートの質」が結果を左右します。パソナキャリアは丁寧な面談で評判が高く、年収600万円帯の転職実績も豊富です。
ライブイベント業界30代の転職におすすめエージェント5選

ここでは実際に使ってみる価値があるエージェントを5社紹介します。全社を使う必要はありません。「まずマスメディアン1社」でも十分ですが、選択肢を広げたい方は2〜3社の同時登録が標準的なやり方です。
注意:「ファミキャリ」はゲーム業界特化(クリーク・アンド・リバー社運営、「ファミ通キャリア」の略)のエージェントです。ライブイベント業界の転職には向かないため、この記事では紹介しません。「ファミキャリ=家族向けサービス」という名前の誤解が多いですが、実際はゲームプランナー・プログラマー・3DCGなどのゲーム職種特化です。家族持ちの方に向けたサポートとしては、後述のパソナキャリアをおすすめします。
マスメディアン——エンタメ・広告業界特化で「業界人に理解のある担当者」に出会える
マスメディアンは宣伝会議グループが運営する、広告・クリエイティブ・メディア・エンタメ業界に特化したエージェントです。エンタメ系求人を926件以上保有し、マスコミ・広告業界全体では5,415件以上の求人を持っています(大手総合エージェントの同カテゴリ非公開求人数を上回る水準)。
最大の特徴は担当者が業界事情を理解していることです。「コンサートプロモーターのキャリア」「興行の現場経験」を前提知識として持った上で話を進めてくれるので、「何から説明すればいいか」という手間がない。業界経験者が「使ってよかった」と感じる確率が高いエージェントです。
- エンタメ系求人数:926件以上(マスコミ・広告全体5,415件以上)
- 業界特化担当者による面談あり
- 非公開求人比率が高い
- 転職支援実績:6万人超
まずエンタメ・広告業界の非公開求人を見てみたい方へ
マスメディアンは業界最多水準のエンタメ系求人を保有しています。登録は3分、完全無料。業界特化の担当者と話すだけで、今の自分の市場価値が分かります。
パソナキャリア——30代家族持ちの転職サポートが手厚い
パソナキャリアは、30〜45歳の転職支援実績が最多の総合型エージェントです。累計転職支援者数は約60万人。利用者の67.1%が転職後に年収アップを達成したという報告があります。
特に家族がいる状況での転職活動では、「丁寧なヒアリング」と「納得できるまで相談に乗ってくれるスタイル」が合います。業界特化ではないため、ライブイベント業界を「出る」転職(広告代理店・メーカー・IT企業など)を検討するときに力を発揮します。マスメディアンと組み合わせて使うのが私のおすすめです。
- 累計転職支援者数:約60万人
- 転職後年収アップ率:67.1%(報告値)
- 支援実績最多年代:30〜45歳
- 丁寧な面談スタイル・担当者変更可
30代で家族がいる状況での転職は、求人数より「サポートの質」が結果を左右します。パソナキャリアは丁寧な面談で評判が高く、年収600万円帯の転職実績も豊富です。
リクルートエージェント——求人数が最多。選択肢を広げるなら外せない
業界最大手。営業職求人だけで公開・非公開あわせて177,727件を保有しています。業種横断で選択肢を広げたいとき、「どんな求人があるかまず見てみたい」というフェーズに向いています。
担当者の業界理解はエンタメ特化型には劣りますが、求人数の圧倒的な多さで「気づかなかった選択肢」を発掘するのに強みがあります。マスメディアン×リクルートエージェントの2社登録が、選択肢の広さという意味では王道の組み合わせです。
- 営業職求人数:177,727件以上(公開+非公開合計)
- 業種横断で求人を比較したいときに強い
- 転職支援実績No.1クラス
求人数の網羅性を確保したいなら、マスメディアンに加えてリクルートエージェントも無料で登録しておくと選択肢が広がります。
doda——転職サイト+エージェント一体型で自分のペースで動ける
dodaは「転職サイト(自分で求人を探す)」と「転職エージェント(担当者が伴走する)」が一つのアカウントで使えるサービスです。「まず求人の雰囲気だけ見てみたい、でも相談もできると安心」という方に向いています。
忙しい現場業務の合間に、自分のペースで情報収集できる点が特に30代の在職転職活動に合います。一つのアカウントで「サイト機能」と「エージェント機能」を切り替えて使えるのは、時間が取りにくい方にとって大きなメリットです。比較の選択肢としてdoda公式サイトも確認しておくとよいでしょう。
エンターズAGENT——音楽・エンタメ業界内での転職を狙うなら
エンターズAGENTは音楽・アニメ・キャラクタービジネスなどの専門求人に特化した少数精鋭型のエージェントです。本記事の提携パートナーではないためCTAは設置していませんが、「業界の中に留まりたい」「パターン1・4の転職を狙いたい」という方は参考情報として調べてみてください。独自ルートの求人を保有しています。
特化型と総合型エージェントの使い分けについては、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
私が実際にマスメディアンを使ってわかったこと

エージェントに登録するとどんな流れになるのか、「実際のところ何を聞かれるのか」が気になる方も多いと思います。私自身がマスメディアンに登録した経験から、具体的な話をします。
最初の面談でいきなり「数字」を聞かれた
最初の面談で、担当者から「これまで担当された公演の規模感を教えてください」と聞かれました。動員数・公演数・担当していたアーティストのジャンルなど、具体的な「実績」を確認してくる。「エンタメ業界出身」という抽象的な話ではなく、「何ができる人か」を数字ベースで把握しようとしているのがわかりました。
業界外のエージェントだと「コンサートプロモーターとは何をする仕事ですか」という説明から始まるんですが、マスメディアンの担当者はそこを省いて本題に入ってくれる。これだけで話が早くて助かると思いました。
業界外の選択肢も提案してもらえた理由
私が「業界内での転職を考えている」と伝えたとき、担当者から「今の経験なら広告代理店のイベントプロデュース部門にも可能性があります」という提案が来ました。自分では考えていなかった選択肢です。
「コンサートプロモーターの営業経験って、広告代理店から見るとどう見えるんですか?」と聞いてみたら、担当者はこう答えました。「クライアント開拓から本番まで全部見ている人って、業界の外では意外といないんですよ。代理店側の担当者は施策の一部しか見ていないことが多いので、エンドツーエンドで動ける人材は重宝されます」。この一言で、「潰しが効かない」という思い込みが変わりました。
「コンサート業界出身」が強みになると実感した瞬間
面談の中で私が「自分のスキルってどの程度評価されるものですか」と聞いたとき、担当者から「コンサート業界出身の営業経験者、特に大型公演の実績がある方は、広告・メディア系の企業から問い合わせが来ることが増えています」と言われました。当時の私にはかなり意外な話でした。
「自分の市場価値がどのくらいなのか」は、転職エージェントの担当者に話してみないと分からないことが多いです。登録して話してみるだけで、情報の量が一気に変わります。
あなたのエンタメ業界キャリアを次のステージへ
マスメディアンは業界15年超の私が最初に登録したエージェントです。エンタメ業界専門のキャリア相談を受けられる数少ない機会として、転職を考え始めた段階で一度面談を受けることをおすすめします。
エージェントを使う際に30代が知っておきたいこと

エージェントに登録する前に、知っておくと動きやすくなることを3つ整理します。
最初は2〜3社に同時登録して比較する
1社だけに登録して「この担当者が最高」と思い込むと、比較材料がないまま進んでしまいます。登録する手間はありますが、最初の段階で2〜3社に並行登録して「担当者の質」「提示してもらえる求人の内容」を比較するほうが賢い動き方です。
ライブイベント業界の30代であれば、マスメディアン(業界特化)+パソナキャリア(30代サポート)の2社を軸に、リクルートエージェントで求人数を補完するという組み合わせが基本になります。
担当者の相性が合わなければ変更を申し出ていい
これ、意外と知らない人が多いんですが、エージェントの担当者は変更をお願いできます。「この担当者、自分の業界を知らないな」「話を聞いてくれない」と感じたら、同じエージェントの別の担当者に変えてもらう申請ができる。私も1社で経験があります。遠慮せずに申し出て大丈夫です。
応募数より「1社ずつ丁寧に」が30代向き
20代の転職では「とにかく応募数を増やす」戦術がある程度通用しますが、30代は違います。「なぜこの会社なのか」「現職でできないことが、ここなら何故できるのか」を言語化できていないと、面接では「なんとなく転職したい人」に見えてしまう。
1社ずつ丁寧に志望動機を考える時間を確保しながら、在職中に週末・隙間時間を使って進める。これが30代家族持ちの転職活動にフィットするペースです。
いきなり辞めなくていい——在職中に動ける3ステップ

現場ありきの仕事をしながら転職活動を進めるのは大変そうに見えます。でも、いきなり退職して転職活動を始める必要は一切ありません。在職中に動いて内定をもらってから退職する方法が基本です。具体的なステップを整理します。
在職中に動ける3ステップ:
(1)エージェント登録・初回面談(1〜2週間)
(2)書類応募・面接(1〜2ヶ月)
(3)内定後に退職交渉・引き継ぎ(1ヶ月)
合計3〜4ヶ月のスケジュールが標準。「いつ動き始めるか」が決まれば、子供の学年の節目や配偶者のスケジュールとも合わせやすくなります。
ステップ1:エージェント登録・初回面談(1〜2週間)
まずエージェントに登録し、担当者との初回面談を受けます。面談は平日夜・土日のオンライン対応も可能なエージェントが多いので、現場の合間に予定を入れられます。面談後に求人の提案が来るまで1〜2週間。この段階では何も決める必要はありません。
ステップ2:書類応募・面接(1〜2ヶ月)
気になる求人の書類選考を通過したら面接に進みます。1次面接・2次面接・最終面接で合計2〜4週間かかることが多い。現場仕事の合間に面接日を調整する必要がありますが、「土日に面接がある企業」か「夜間対応可能な企業」を最初から条件に入れておくとスケジュールが組みやすいです。
ステップ3:内定後に退職交渉・引き継ぎ(1ヶ月)
内定が出たら、現職への退職交渉です。一般的には退職1ヶ月前の申し出が多いですが、現場の繁忙期と重なる場合は転職先と入社時期を相談できます。エージェントが内定辞退・退職交渉のサポートもしてくれます。
まず求人数の網羅性を確保したいなら、マスメディアンに加えてリクルートエージェントも無料で登録しておくと選択肢が広がります。
よくある質問(FAQ)

転職エージェントへの登録を検討している方から、よく同じ質問を受けます。まとめて答えておきます。
Q: 転職エージェントに登録すると会社にバレますか?
バレません。転職エージェントは応募企業への個人情報を無断開示しませんし、現職の会社に情報が流れる仕組みもありません。ただし、「現在の会社に応募する」場合は担当者に事前に伝えることが必要です(稀に書類が社内の採用チームに届いてしまうケースがあるため)。
Q: 登録してすぐに転職しなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。登録してから転職活動を本格化するまでの期間は人それぞれです。「まず話を聞いてみたいだけ」という段階での登録を前提としているエージェントがほとんどです。ただし、登録後に担当者からの連絡に長期間無反応だと、サービスの対象外になるケースがあるため、初回面談だけは早めに受けておくと安心です。
Q: 複数のエージェントに同時登録していいですか?
むしろ、推奨されています。エージェントごとに保有求人が異なるため、複数登録して比較するのが転職市場での標準的な動き方です。ただし、同じ求人に複数エージェントから応募すると企業側に「管理できていない候補者」という印象を与えることがあるため、応募前にエージェントに確認する習慣を持つのがよいです。
まとめ——まずは1社登録して話を聞いてみる

ライブイベント業界から30代で転職することは、決して難しくありません。業界で培ったプロジェクト管理力・営業力・利害関係者調整力は、他業種でも確実に評価されます。「潰しが効かない」という感覚は、外から自分を見たことがないことから生まれる思い込みである場合がほとんどです。
この記事でおすすめした5社をまとめます。
| エージェント | こんな人向け |
|---|---|
| マスメディアン | エンタメ・広告業界の非公開求人を見たい。業界理解がある担当者と話したい |
| パソナキャリア | 30代家族持ちで丁寧なサポートを受けたい。年収維持・アップを狙いたい |
| リクルートエージェント | 幅広い業種・職種の求人を網羅的に見たい |
| doda | 自分のペースで求人を見ながら、相談もしたい |
| エンターズAGENT | 音楽・エンタメ業界内の転職に絞りたい(参考情報、提携外) |
最初の一歩は、エージェントへの登録です。「転職を決めた」という状態でなくても登録できます。「話を聞いてみる」だけでいい。面談を受けることで、今の自分の市場価値と選択肢が見えてきます。
30代の転職は、情報を持っている人と持っていない人で結果が大きく変わります。今日の夜10分で登録するだけで、選択肢が広がります。
あなたのエンタメ業界キャリアを次のステージへ
まずはマスメディアンの無料相談から始めてみてください。業界15年超の私が最初に登録したエージェントです。エンタメ系求人926件以上、業界出身の担当者と話せる数少ない機会です。
30代で家族がいる状況での転職は、求人数より「サポートの質」が結果を左右します。パソナキャリアは丁寧な面談で評判が高く、私の周囲でもリピート登録する人が多いエージェントです。