「ミュージカルや2.5次元の舞台を、つくる側に回りたい。でも、どの会社が新卒を採っていて、何の職種で応募すればいいのか分からない」
舞台制作を志望する学生がつまずきやすいのは、ここです。求人サイトで「舞台制作」と検索しても、並ぶのは中途の求人ばかり。新卒の入口は、会社ごとに名前も時期もばらばらに散らばっています。
この記事では、舞台・ミュージカル・2.5次元の制作に関わる会社と公共劇場の新卒採用を、各社の公式採用ページで確認できた事実だけで並べます。確認日はすべて2026年10月2日です。口コミサイトの評判や、倍率の推計は使いません。
私はイベント・コンサート業界で15年以上働いてきました。営業として現場に立ち、いろいろなエンタメ企業と仕事をしてきて、採用側で面接に座った経験もあります。ただ、演劇の制作会社で働いた経験はありません。社内の空気や選考の裏話は書けないので、公式に書いてあることと、採用する側から見た感想を分けて書きます。
注意:募集要項は年度ごとに変わります。この記事の内容は、2026年10月2日に各社の公式ページに載っていたものです。応募の前に、各社の採用ページで最新の要項を確認してください。劇団四季の経営スタッフ・技術スタッフの採用は劇団四季への就職は難しい?経営スタッフ・技術スタッフの新卒採用要項で詳しく書いているので、この記事では深く扱いません。
新卒の就活は、選考が動く前の下ごしらえで差がつきます
キャリアパーク就職エージェント(ポート株式会社)は、新卒の就活生向けの無料の就職支援です。対象は2027年3月・2028年3月に卒業予定の学生です(2026年9月22日時点、公式の申込フォーム)。
舞台制作の新卒枠は、総合職で採る会社と、募集の時期が会社ごとにずれる会社が混ざっています。エントリーシートと面接の準備を先に進めておくと、どの入口が開いても間に合わせやすくなります。
結論:舞台制作の新卒は「総合職で入って舞台に配属」が基本形

先に、この記事でわかることです。
- 東宝・松竹:演劇専門の採用枠はなく、映画や不動産と同じ総合職の一括採用。入社後の配属で演劇の部署に進む形です
- ホリプロ・梅田芸術劇場:舞台が事業の柱の会社。ただし採用はこちらも総合職型で、職種別ではありません
- 2.5次元:ネルケプランニングは2027年度新卒のエントリー期間が終了。マーベラスは「音楽映像総合職」の配属先に、舞台興行をプロデュースするライブエンターテイメント事業部が入っています
- 公共劇場:新国立劇場運営財団は事務系職員を3名程度募集(2027年4月採用、申込は終了)。東京芸術劇場を運営する東京都歴史文化財団は、確認日時点で募集を行っていません
- 倍率:どの会社も応募者数を公表していないので、計算できません
見てのとおり、「舞台制作職」という名前で新卒を採る会社は、今回確認した中にはありませんでした。総合職として入り、配属で演劇・舞台の部署へ進む。これが舞台制作の新卒採用の基本形です。
舞台制作に関わる会社の新卒採用(2026年10月2日確認)
| 会社 | 新卒の募集区分 | 応募資格の要点 | 初任給 | 確認日時点の状況 |
|---|---|---|---|---|
| 東宝 | 総合職一括(映画・アニメ・演劇・不動産など) | 大学・大学院の卒業見込み。既卒・短大・専門は対象外(2027年度要項) | 270,000円(2025年度実績) | 2028年度新卒のエントリー開始済み |
| 松竹 | 総合職(映像・演劇・不動産・その他事業・管理) | 4年制大学の卒業見込み・卒業。就業経験なし、1997年4月2日以降生まれ | 270,000円(2025年4月実績) | 2028年卒向けのマイページあり |
| ホリプロ | 総合職(4つの採用コース) | 2025年3月〜2028年3月に大学・大学院・短大・専門学校を卒業(見込み) | 大卒300,000円/短大・専門卒271,500円 | 2028年4月入社の要項を掲載 |
| 梅田芸術劇場 | 職種別採用なし(企画・制作、営業、管理など) | 4年制大学・大学院の卒業見込み(27卒要項) | 218,000円(2025年度実績) | 27卒は2026年3月12日に締切。28卒の要項は未掲載 |
| ネルケプランニング | 確認日時点で新卒の要項なし | ― | ― | 2027年度新卒のエントリー期間は終了。中途は募集中 |
| マーベラス | 音楽映像総合職(ライブエンターテイメント事業部への配属を含む) | 応募資格の記載は確認できず。出身校による選考なし | 大卒・4年制専門卒294,641円 | 「2027 エントリー受付中」の表示。28卒の記載なし |
| 新国立劇場運営財団 | 事務系職員(3名程度) | 大学卒業(見込み)、1992年4月2日以降生まれ | 大卒242,100円(2025年3月実績) | 2027年4月採用の申込は2026年4月22日で終了 |
| 東京都歴史文化財団 | 固有正規職員(配属先に東京芸術劇場) | 確認日時点で要項の掲載なし | ― | 「現在募集は行っておりません」 |
出典は各社の公式採用ページです(リンクは各社の項目に載せています)。初任給は各社の記載どおりで、手当の含め方は会社ごとに違うため、金額だけを横に並べて比べることはできません。
28卒がいま手を付けられるのは、東宝・松竹・ホリプロのマイページ登録です。梅田芸術劇場とネルケプランニングは、28卒の要項が出るのを待つ形になります。
舞台の「制作」は何をする仕事?プロデューサー・制作・舞台監督の違い

「舞台制作がやりたい」と言うとき、頭の中にある仕事は人によって違います。企画を立てて座組みを決める人なのか、稽古と本番を回す人なのか、それとも舞台袖で転換を仕切る人なのか。会社の公式ページの説明を並べると、区別がはっきりします。
プロデューサー:企画から上演までを統括する
ホリプロは新卒採用サイトで、シアタープロデューサーを「演劇、ミュージカル、イマーシブシアターなど、様々な舞台の企画立案から上演までを統括する仕事」と説明しています。東宝の演劇本部でも、プロデューサーが中心になって出演交渉や権利の獲得を行い、稽古やセット制作にも立ち会う、という説明でした。
つまりプロデューサーは「何を、誰で、いくらで上演するか」を決める側です。原作の上演許諾、キャストとの交渉、予算。お金と権利の話が中心にあります。
制作:スケジュール・予算・調整で公演を形にする
松竹の歌舞伎・演劇製作部の説明は「公演スケジュールや予算の策定、配役から稽古、関係各所との調整」です。梅田芸術劇場の制作担当(東京事業部)は、自主制作公演の企画立案から、原作の上演許諾交渉、予算の策定、国内・海外のキャスト・スタッフ選定までを担当します。
会社によって、プロデューサーと制作の線の引き方は違います。ひとつ言えるのは、どちらも机の上の調整仕事が多いということです。舞台の上で手を動かす仕事とは、中身がまるで違います。
舞台監督:本番を安全に回す技術側の責任者
舞台監督は、照明・音響・大道具などのスタッフを束ねて、舞台を安全に、時間どおりに本番まで届ける現場の責任者です。会社の分類では「制作」ではなく「技術」の側に入ります。劇団四季も、舞台監督助手を技術スタッフの職種として採用しています。こちらを目指す人は舞台監督になるには?仕事内容・年収・未経験から助手で入る方法を読んでください。
宣伝・営業・チケット・劇場運営も「舞台の仕事」
見落とされがちですが、舞台の会社には客席を埋める仕事があります。ホリプロの「舞台作品のセールスプロモーション」の担当範囲は、ターゲット設定、デジタルマーケティング、企業タイアップ、団体セールス、チケット販売管理まで。梅田芸術劇場にも、広報宣伝、団体営業、チケットの配席や販売調整を受け持つ担当があります。
採用側で面接に座っていた立場から言うと、「制作がやりたいです」で話が終わる学生は、そこから先の質問が続きません。プロデューサーなのか、制作進行なのか、宣伝なのか。自分のやりたいことを仕事の名前で言える学生は、それだけで面接の会話が前に進みます。
「演劇プロデューサーになるには?」への答えも、ここから見えてきます。今回確認した会社の中に、新卒をいきなりプロデューサー職で採る会社はありませんでした。総合職として入社し、配属先で制作や宣伝を経験しながら近づいていくのが、公式情報から読める道筋です。
総合職で入って演劇に配属される会社:東宝と松竹

東宝:帝国劇場とシアタークリエを持つ演劇本部
東宝の新卒採用は総合職の一括採用です。2027年度の募集要項では、適性と能力に応じて、映画・アニメ・演劇・不動産経営などの企画・製作、営業、宣伝、管理に配属するとしています。採用予定数は20名程度、初任給は270,000円(2025年度実績)です。
応募資格は、2026年5月以降2027年3月までに大学または大学院を卒業・修了する見込みであること。2000年4月2日以降の生まれという条件もあり、既卒者・短大卒業者・専門学校卒業者は応募できません。
演劇の仕事は事業紹介の演劇本部に書かれています。拠点は帝国劇場(一時閉館中)とシアタークリエ。仕事は企画・製作、宣伝、興行(チケット販売戦略の立案と営業)、二次利用(グッズやパンフレット、外部の劇場への作品供給)に分かれます。
28卒は、採用サイトに2028年度新卒採用のエントリー開始が出ています。夏のインターンシップ「TOHO Creative camp」には演劇コースがありました。『レ・ミゼラブル』などのミュージカルから新作朗読劇まで、企画・製作と宣伝企画を学ぶ内容です。2026年の受付は終わっていますが、案内には「インターンシップ参加学生の一部には、早期選考を予定しております」とあります。
選考は長丁場です。公開されている26卒の選考フローでは、書類選考(WEBテスト・自己PR動画・エントリーシート)が2025年2月3日〜3月27日。そこからグループディスカッション、WEB面接、人事役員との対面面接を経て、最終面接は6月4日でした。難易度や内定者データは東宝の就職難易度と募集要項にまとめています。
松竹:歌舞伎座・新橋演舞場・南座を持つ会社
松竹の2027年度新卒の募集要項は、総合職(映像、演劇、不動産、その他事業、管理に関する各職種)で15名程度。初任給は270,000円(2025年4月実績)です。応募資格は4年制大学の卒業見込み、または卒業した人で、正社員として勤務したことがなく、1997年4月2日以降に生まれていること。2028年卒向けのマイページもすでに用意されています。
演劇の部署は、新卒採用サイトのおしごと図鑑に3つ並んでいます。
- 歌舞伎・演劇製作部:歌舞伎座・新橋演舞場・京都南座などで、歌舞伎や一般演劇、ミュージカルを製作。スケジュールや予算の策定、配役から稽古、関係各所との調整まで
- 直営劇場・チケット事業室:劇場の運営とチケットシステムの管理
- 演劇営業部:直営劇場以外で行う主催公演や地方巡業の興行・営業、チケットセールス
東映との比較や選考スケジュールは東映・松竹の新卒就職難易度を公式データだけで比較に書きました。
パルコ:総合職の職種例に「エンタテインメント関連」
パルコも、公式の採用ページで総合職の職種例に「エンタテインメント関連等」を挙げています。ただ、確認日時点で載っていた要項の対象は2026年3月卒業見込みまでの表記のままで、28卒向けの要項は確認できませんでした。志望する人は、要項の更新を待って確かめてください。
総合職の一括採用は、演劇の部署に配属されるとは限りません。東宝なら映画・アニメ・不動産、松竹なら映像・不動産に配属される可能性もあります。面接では「演劇以外の部署に行ったら何をしたいか」も答えられるようにしておいてください。
舞台が事業の柱の会社:ホリプロと梅田芸術劇場

ホリプロ:シアタープロデューサーと舞台のセールスプロモーション
ホリプロは芸能事務所として知られていますが、舞台の会社でもあります。新卒採用サイトの事業紹介には「古典からオリジナル作品まで、枠にとらわれない、多岐にわたる演劇やミュージカルを企画・制作しています」とあります。海外ライセンス作品の日本上演と、日本発のオリジナル作品の海外展開の両方を手がける会社です。
2028年4月入社の募集要項の要点はこうです。
- 対象:2025年3月〜2028年3月に大学(大学院含む)・短大・専門学校を卒業、または卒業見込み
- 職種:総合職(配属は希望・適性などに応じて決定)
- 採用コース:通常採用、AO日本一採用、SNSエキスパート採用、スタートアップチャレンジ採用の4つ。エントリーシート提出時に選ぶ
- 初任給:大学院了・大学卒300,000円、短大卒・専門卒271,500円
- 選考の例:エントリーシート→面接→内々定(コースによって異なる)
この表の中で、短大・専門学校と、卒業後3年以内の既卒まで新卒枠に入れているのがホリプロの特徴です。仕事紹介ページに並ぶのは、シアタープロデューサーと舞台作品のセールスプロモーションです。前者は企画立案から上演までを統括する「舞台制作における総責任者」、後者は集客と収益の最大化を担う仕事と説明されています。
28卒向けには、仕事体験が2026年8月と10月に組まれていて、その中に「シアタープロデューサー職体験」があります。内容は、実在する作品を舞台化する企画を考えて発表するもの。各回25名、大崎オフィスでの対面開催です。中途の入口との違いはホリプロへの転職は難しい?中途採用の入口と新卒枠の違いにまとめています。
梅田芸術劇場:エントリーのしかたがほかと違う
梅田芸術劇場の新卒採用ページには、27卒の要項が載っていました。職種別の採用はしておらず、企画・制作、営業、管理などに配属する形です。対象は4年制大学・大学院の卒業見込み、初任給は月給218,000円(2025年度実績)。勤務地は大阪本社と東京事業所で、勤務はコアタイムなしのフレックス(シフト勤務の場合あり)、年間休日は109日です。
選考は、説明会→書類選考→一次面接→適性検査→最終面接→内々定の順。27卒のエントリーは2026年3月12日に締め切られています。
梅田芸術劇場の27卒は、自社サイトからの直接エントリーではなく、「マイナビ新卒紹介」に登録してキャリアアドバイザーに希望を伝える方法でした。28卒も同じ方法になるかは、要項の公開を待って確認してください。
仕事紹介のページには、いくつかの担当が並んでいます。共催各社と連携して現場を統括する企画営業担当、学校や企業に観劇を提案する営業・劇場運営担当、配席や販売調整をするチケット担当、自主制作公演を企画する制作担当(東京事業部)などです。
2.5次元の新卒採用:ネルケプランニングとマーベラス

ネルケプランニング:2027年度新卒は終了、28卒は告知待ち
2.5次元ミュージカルを手がけるネルケプランニングの採用情報ページは、確認日時点で「2027年度新卒採用募集エントリー期間は終了いたしました」という表示でした。中途(経験者)採用は外部の採用ページで募集中です。会社の事業は、ステージ制作、権利開発、海外事業・中国事業、キャスティングの4つが掲げられています。
27卒のエントリーは2026年3月31日に締め切られていました。28卒の募集がいつ出るかは、まだ公式に出ていません。年明けから春にかけて、公式サイトと同社のSNSを確認しておくのが現実的です。
マーベラス:ゲーム会社の総合職に、2.5次元の舞台の部署がある
2.5次元の新卒枠で見落とされやすいのが、ゲーム会社のマーベラスです。新卒採用情報には6つの職種区分があります。そのうち「音楽映像総合職」の配属先に、「ライブエンターテイメント事業部配属:舞台興行のプロデュース、プランニング、宣伝、セールス、マーケティング」と書かれています。
ライブエンターテイメント事業部の紹介によると、事業部が扱うのは2.5次元舞台・ミュージカル作品と公演グッズの企画制作・宣伝、それに公演を収録した映像商品の制作や配信です。プロデューサーは企画を考え、スタッフやキャストと公演をつくり、映像化やグッズの展開までを含めて担当すると説明されています。
- 初任給(音楽映像総合職):大学院了・大卒・4年制専門卒294,641円、短大・高専・2年制/3年制専門卒264,907円
- 募集人数:25名程度(全職種の合計。例年20〜30名程度)
- 勤務地:東京本社
- 選考期間:職種によって最短1か月半〜最長3か月
- 確認日時点の表示:「2027 エントリー受付中」。28卒についての記載はなし
音楽映像総合職には音楽映像事業部への配属も含まれるので、舞台の部署に入れるとは限りません。それでも、「2.5次元の制作会社」という看板だけで会社を探すと見つからない入口があることは覚えておいてください。
イベントの仕事でも、チラシに名前が出る主催者と、実際に公演を回している会社が別、ということはよくあります。舞台も同じで、原作を持つ会社、公演をつくる会社、劇場を持つ会社が、それぞれ別に採用を出しているんですよね。「舞台制作会社 新卒」で検索して出てこない会社にも、舞台の仕事はあります。
公共劇場の職員採用:新国立劇場と東京芸術劇場

民間の会社とは別に、国や自治体の劇場を運営する財団の職員採用という入口もあります。時期と試験の形が民間とかなり違うため、ここは別の章にしました。
新国立劇場運営財団:事務系職員3名程度、筆記試験あり
新国立劇場の採用情報によると、2027年4月採用は事務系職員3名程度の募集でした。
- 応募資格:大学の学部を卒業(大学院修士課程を修了)、または2027年3月までに卒業見込み。1992年4月2日以降の生まれ
- 申込:2026年4月1日〜4月22日10時、マイナビ2027からエントリー(終了)
- 選考:一次は教養試験(テストセンター方式、6月1日〜21日)、二次は作文・適性検査・面接(7月中旬予定)、三次は面接(7月下旬予定)
募集要項の詳細では、初任給は大卒242,100円、大学院卒259,300円(2025年3月実績)で、別に地域手当(基本給の14%)などが付きます。勤務地は新国立劇場の中。制作・営業・研修の部署はシフト制で、1日平均の実働は7時間45分、年間休日は120日以上と書かれています。
東京都歴史文化財団:東京芸術劇場は配属先のひとつ
東京芸術劇場を運営する東京都歴史文化財団は、採用サイトで「固有正規職員」を採用しています。配属先として並ぶのは、東京都写真美術館、東京都現代美術館、東京芸術劇場、アーツカウンシル東京、総務部です。
2026年3月2日に「固有正規職員(令和9年4月1日付採用)を募集します。」というお知らせが出ていましたが、募集要項のページは確認日時点で「現在募集は行っておりません。」の表示です。前回のお知らせは3月2日だったので、28卒にあたる次の募集は、来年の春先にお知らせ欄を確認してください。
公共劇場の職員採用は、教養試験や作文がある、年齢の上限が決まっている、申込期間が2〜3週間と短い、という点で民間と違います。美術館と劇場をまたぐ財団では、劇場に配属されるとは限りません。
28卒の動き方と、選考で見られること

27卒の実績で見ると、締切は2月〜4月に集まっている
28卒の日程はまだ出そろっていないので、27卒で実際にあった日付を並べます。松竹は2026年2月9日に「2027年入社 新卒採用募集開始」を告知していました(東映・松竹の記事で確認した日付です)。梅田芸術劇場の締切は3月12日、ネルケプランニングは3月31日、新国立劇場の申込締切は4月22日でした。
一方で、東宝は28卒のエントリーをすでに開いていて、ホリプロも28卒向けの仕事体験を秋に組んでいます。今回並べた会社では、3月の情報解禁から動き始めると、締切まで1か月もない会社が出てきます。エンタメ業界全体の日程を追うなら、28卒エンタメ業界の選考カレンダーが便利です。
選考で見られること(採用する側の目線)
- 「好きな作品」より「やりたい仕事」:総合職採用なので、プロデューサー、制作、宣伝、チケット、劇場運営のどれをやりたいかを言えるか
- 演劇以外の配属を受け止められるか:東宝も松竹も、映画や不動産に配属される可能性があります
- 公演に合わせた働き方への理解:梅田芸術劇場はシフト勤務の場合あり、新国立劇場の制作・営業はシフト制と書いています
- 筆記対策:公共劇場は教養試験と作文があります
志望動機の組み立て方はエンタメ業界の志望動機NG例と職種別例文にまとめました。
新卒枠が見つからなかったときの入口
舞台の会社は採用人数が少なく、年度によって募集がないこともあります。キョードー東京も、採用ページは確認日時点で「現在、募集は行っておりません」の表示でした。新卒の入口が閉じていたら、次の道があります。
- 劇団四季の経営スタッフ・技術スタッフ:劇団四季の新卒採用
- 舞台監督・舞台スタッフ(技術側):舞台監督になるには
- チケット会社:ぴあ・イープラスの新卒採用
- コンサート・イベントの制作現場:コンサートスタッフ正社員になるには、イベント会社はきつい?
- 卒業後に狙い直す:既卒・第二新卒からエンタメ業界に就職するには
私も、新卒の就活はうまくいきませんでした。最初の会社で働きながら、第二新卒の枠でイベント業界に応募し直して、そこから15年以上この業界にいます。ホリプロの新卒枠のように卒業後3年以内を対象にする会社もあるので、新卒で決まらなかったから終わり、ではありません。
よくある質問

演劇の経験がなくても応募できますか?
今回確認した募集要項の中に、演劇の経験を応募資格に入れている会社はありませんでした。東宝は学部・専攻を問わないと明記し、マーベラスは「出身校による選考は行っていません」と書いています。ただ、面接で「なぜ舞台か」を聞かれるのは前提として準備してください。
専門学校・短大からでも応募できますか?
会社によって分かれます。ホリプロは短大・専門学校の卒業者を対象に含め、マーベラスも4年制専門卒・短大卒などの初任給を設定しています。東宝(2027年度要項)は短大・専門学校の卒業者は応募できず、松竹・梅田芸術劇場は4年制大学、新国立劇場は大学卒業が条件です。
既卒でも新卒枠に応募できますか?
ホリプロは、2025年3月卒業の人から対象に入っています。松竹は「卒業した方」も対象に含めていて、正社員として勤務したことがないことと、1997年4月2日以降の生まれが条件です。新国立劇場は大学を卒業した人も応募でき、1992年4月2日以降の生まれが条件でした。東宝の2027年度の本選考は既卒が対象外ですが、インターンシップは卒業済みで職務経歴1年未満の人も対象に入っています。
倍率はどのくらいですか?
どの会社も応募者数を公表していないため、倍率は出せません。公式に出ている採用人数は、東宝が20名程度、松竹が15名程度、新国立劇場が3名程度、マーベラスが全職種で25名程度です。この人数が、演劇の部署だけでなく会社全体の枠だという点に注意してください。
舞台監督になりたい場合も、この記事の会社を受ければいいですか?
舞台監督は技術職なので、入口が違います。劇団四季の技術スタッフのように、舞台監督助手を職種別に採用する枠を探してください。詳しくは舞台監督になるにはにまとめています。
まとめ:28卒は「総合職のマイページ登録」と「春の締切」を軸に動く

- 舞台制作の新卒は、総合職で入って配属で舞台へ進むのが基本形。「舞台制作職」の名前で採る会社は、今回確認した中にはなかった
- 東宝・松竹は総合職一括。28卒は東宝がエントリー開始済み、松竹はマイページあり
- ホリプロは短大・専門卒と卒業後3年以内も対象。シアタープロデューサーの仕事体験が秋にある
- 梅田芸術劇場とネルケプランニングは27卒を3月に締切。28卒は要項の公開待ち
- 2.5次元はマーベラスの音楽映像総合職にも舞台興行の部署がある
- 公共劇場は筆記試験と年齢上限があり、新国立劇場の申込は4月の約3週間だった
会社ごとに締切がばらばらなので、気になる会社のマイページに先に登録しておくのがいちばん手堅い準備です。エンタメ業界の新卒の入口全体はエンタメ業界の就職は難しい?新卒で狙える10分野と会社別の難易度にまとめました。インターンから本選考につながる会社はエンタメ業界の早期選考とは?で整理しています。
この記事は、各社が28卒の募集要項を公開したタイミングで見直します。応募の前には、各社の公式採用ページで最新の内容を確かめてください。
就活の進め方を誰かと整理したいときは、新卒向けの就職エージェントに相談する手もあります。登録の流れと対象学年はキャリアパーク就職エージェントの登録方法と対象学年で確認できます。
対象は2027年3月・2028年3月に卒業予定の学生です(2026年9月22日時点、公式の申込フォーム)。登録も面談も無料なので、選考が動き出す前の準備に使えます。