毎週末がつぶれる。遠征が続いて子供の顔を週に一度しか見られない。帰りの電車で「このままでいいのか」と思いながらスマホを開いて、転職サイトを眺めてすぐ閉じる。
そういう夜を、私も何度か経験してきました。
コンサート業界の営業を12年以上続けてきて、「この経験って他の業界で使えるのかな」という不安は、正直ずっとありました。法人開拓もコンペ提案もやってきた。でも「エンタメ営業の経験です」と言ったとき、IT系やSaaS系の会社面接で評価してもらえるのか自信が持てなかった。
結論を先に言います。エンタメ営業の経験は、BtoBマーケターへの転職で確実に評価されます。抽象的な「コミュ力があります」ではなく、法人開拓・コンペ提案・イベント運営という具体的な実務が、BtoBマーケの核心業務に1対1で対応しているからです。
この記事では、業界15年超の私が見てきたリアルをもとに、以下をお伝えします。
- エンタメ営業のどのスキルがBtoBマーケに直結するか(架橋マップ付き)
- 年収600万を維持したまま転職できる企業の見つけ方
- 在職中に動ける、3ステップのロードマップ
- 30代家族持ちが失敗しやすいパターンと回避策
12年の業界経験は「潰しが効かない」ものではありません。むしろ、BtoBマーケターの採用担当者が欲しいと思っているスキルの塊です。そのことを、この記事を読み終わったときに実感していただけると思います。
「まずはマーケティングを体系的に学んでから動きたい」という方へ
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エンタメ営業からBtoBマーケターへの転職は現実的か

「転職できる」と確信するまでに知っておきたいこと
先に答えを出します。エンタメ営業からBtoBマーケターへの転職は、十分に現実的なルートです。
根拠の一つは採用市場のデータです。才流(BtoBマーケ支援会社)の調査によると、BtoB企業がBtoBマーケター候補として採用を検討するパターンの一つに「BtoB営業経験者(マーケティング未経験可)」が明示されています。コンサート業界の法人営業は、まさにこのパターンに該当します。
もう一つの根拠は、BtoBマーケ人材の慢性的な不足です。国内企業の多くは「営業チームはあってもマーケティング機能が整っていない」状態にあります。「精通した人材がいない」という回答が企業の35%を占めるというデータ(BLAM調査、2022年)もあります。完璧なスキルセットを持った人材が来るのを待つ余裕がない企業が、即戦力に近い営業経験者を求めているわけです。
ポイントは「マーケティング経験がゼロかどうか」ではなく「顧客理解への姿勢があるか」という点です。採用担当者が一番見ているのは、あなたが営業の現場で相手の課題をどれだけ深く掘り下げてきたかという、その姿勢にあります。
私が業界の飲み会で聞いた話があります。後輩の一人が30代前半でBtoBのSaaS企業のマーケターに転職しました。最初は「自分には無理かもしれない」と言っていましたが、「コンサートのチケット販売施策と、SaaSのリード獲得って、やることの構造が同じだと気づいた瞬間に怖くなくなった」と言っていた。今は週3在宅で、毎週末子供と出かけているらしいです。
BtoBマーケター求人がいま増えている理由
BtoBマーケターの求人は、ここ数年で急速に増えています。Indeedの検索データでは、2026年5月時点でBtoBマーケター関連求人が1,500件超(フルリモート可を含む場合は2,000件超)確認できます。
背景にあるのはMAツール(マーケティングオートメーション:問い合わせや資料ダウンロードなどのリードを自動的に管理・育成するシステム)市場の成長です。国内のBtoB向けMA市場は2022〜2027年の5年間で年平均12%成長すると予測されており、それに伴ってMAを運用できる人材の需要が加速しています。
また、コロナ以降にBtoBのイベントがウェビナー(オンラインセミナー)中心にシフトしたことで、「イベントの企画・運営ができてリード獲得にも貢献できる人材」という、エンタメ業界出身者にフィットする需要が生まれています。
BtoBマーケターとは何をする仕事か

BtoCマーケターとBtoBマーケターの根本的な違い
転職先として「マーケター」という職種を選ぶとき、まずBtoB(企業対企業)とBtoC(企業対一般消費者)の違いを押さえておく必要があります。エンタメ営業の経験が活きるのは、圧倒的にBtoB側です。
BtoCマーケターは、一般消費者の感情に訴えるキャンペーンやSNS施策を担います。一方、BtoBマーケターが相手にするのは「意思決定に時間がかかる法人顧客」です。一人の担当者ではなく、複数の部署の承認を経て購買が決まる。この「複数の意思決定者を動かすプロセス設計」は、コンサート業界の法人営業と本質的に同じ構造です。
エンタメ業界でレコード会社・広告代理店・メーカーを相手に複数部署の合意を取り付けてきた経験は、BtoBマーケのターゲット設計において直接的な強みになります。
リード獲得・ナーチャリング・デマンドジェネレーションをわかりやすく解説
BtoBマーケターの仕事には独特の用語が多いので、主なものをまとめておきます。
- リード獲得(リードジェネレーション):見込み顧客の情報を獲得すること。展示会への出展、ウェビナーの開催、Web広告などが手段になります。
- ナーチャリング:獲得したリードを「まだ購買意欲が低い状態」から「商談に進める状態」まで育てること。メール配信・コンテンツ提供・ウェビナー招待などが使われます。
- デマンドジェネレーション:リード獲得からナーチャリング、商談化支援まで含めた一連のマーケティング活動全体のこと。
- ABM(アカウントベースドマーケティング):特定の企業・部署をターゲットに絞り込んでアプローチするマーケティング手法。
これらの用語を見て、「あれ、営業でやってきたことと似ている」と感じた方は正解です。次のセクションで、その接続を具体的に説明します。
働き方についても補足しておきます。IT業界全体(BtoBマーケ含む)の平均残業時間は月23.2時間(Geekly調査)で、コンサート現場のような不規則な深夜・週末対応はほぼありません。フルリモート可のBtoBマーケ関連求人も多く、生活リズムは大きく改善できます。
エンタメ営業12年間のスキルはBtoBマーケに直接刺さる【架橋マップ】

営業経験者向けの転職記事の多くは「営業経験があればコミュ力・提案力・分析力が活かせます」と書いています。正しいのですが、抽象すぎて自分ごとにならない。ここでは、エンタメ業界の法人営業が具体的にどのBtoBマーケ業務と対応するかを1対1で示します。
| エンタメ営業のスキル | BtoBマーケでの活用 |
|---|---|
| 法人開拓(新規クライアント開拓) | リード獲得・デマンドジェネレーション設計 |
| コンペ提案(提案書・ストーリー構築) | コンテンツマーケティング・ホワイトペーパー制作 |
| イベント・コンサート運営(動員・本番・アフター) | BtoBウェビナー・展示会・フィールドマーケティング |
| B2B人脈(レコード会社・代理店・メーカー等) | ABM(アカウントベースドマーケティング) |
| プロジェクト管理(公演ごとの工程・関係者調整) | 施策進行管理・多部門連携・MA運用 |
法人開拓の経験 → リード獲得の設計力
コンサート業界の法人営業では、レコード会社・広告代理店・テレビ局・ゲーム会社など複数の法人を相手に「誰にアプローチするか」「どんなタイミングで何を提案するか」を年間で何十回も回してきたはずです。
この「誰に・どう接触するかの設計」は、BtoBマーケターが行うリード獲得設計と本質的に同じです。展示会やウェビナーでリードを獲得した後に、どんな情報をどのタイミングで届けるか(ナーチャリング)は、営業で「案件の温度感を見ながら最適なタイミングでフォローする」という行動と構造が重なります。
私が15年の営業経験で体に染み込んだのは、「案件には温度感がある」という感覚です。大手広告代理店の担当者と企画を練るとき、今すぐ動く案件とまだ育てるべき案件の違いを空気で読んでいた。BtoBマーケのナーチャリング設計を学んだとき、これは営業のフォロー管理と全く同じ思考だと気づきました。構造を言語化しただけで、やっていることは同じだったんです。
コンペ提案のストーリー構築 → コンテンツマーケティング
BtoBマーケターが作るコンテンツ(ホワイトペーパー・事例記事・LP)の核心は、「相手の課題から逆算してストーリーを組み立てる」ことです。これはコンペ提案の資料作りと全く同じ思考プロセスです。
コンペで何十回も提案書を作ってきた人間は、「相手が今何に困っているか」「どの順番で情報を出せば心が動くか」を直感的に理解しています。この直感は、ペルソナ設計から始まるコンテンツマーケティングの設計にそのまま転用できます。
大手広告代理店の担当者と一緒にコンペ資料を作るとき、最初にやるのは「相手の今抱えている課題を整理する」こと。次に「その課題が解決された未来を見せる」ストーリーを組み立てる。これを何十回も繰り返していると、相手が何を知りたいかを先読みする習慣がつきます。マーケターの仕事でコンテンツを設計するとき、この習慣が毎日役立ちます。
イベント・コンサート運営 → ウェビナー・フィールドマーケティング
BtoBのウェビナー・展示会・セミナーは「集客(リード獲得)→当日運営(体験設計)→フォローアップ(商談化)」という構造で動きます。コンサートの「動員・本番・アフター」の運営サイクルと構造が完全に一致しています。
73%のBtoBマーケターが「ウェビナーは最善のリード獲得手段」と答えているにもかかわらず、運営品質が低い企業は多い。ライブ・コンサートの本番を回してきた人間にとって、この部分は最初から強みになります。
アリーナ規模のイベントで1万人の動員を管理してきた経験がある人間が、300人のウェビナーを回して「大変だ」と感じることはまずありません。機材の確認、進行表の管理、参加者へのフォロー設計、全部見覚えがある景色です。むしろ、ウェビナーの運営で苦戦している社内の担当者を見て「規模感が違う…」と思う場面があるくらいです。
B2B人脈と業界ネットワーク → ABM(アカウントベースドマーケティング)
ABM(アカウントベースドマーケティング)とは、特定の企業・部署をターゲットとして絞り込み、その企業に特化したアプローチを設計するマーケティング手法です。
エンタメ業界の法人営業で築いてきたレコード会社・広告代理店・メーカー等のB2B人脈は、ABMにおいて直接的な武器になります。「この企業のこの部署にはこういう課題がある」という肌感覚は、データだけでは得られない競争優位です。特に、エンタメ関連のBtoBマーケ(SaaS・制作ツール・業務ソフト)へ転職する場合、この人脈と業界知識はそのまま営業チームへの貢献にもなります。
BtoBのマーケターと営業チームの連携(マーケセールスアライメント)は多くの企業で課題になっていますが、営業経験者がマーケターになると、この連携が自然にスムーズになるというメリットもあります。
BtoBに限らず、Webマーケター全般への転職を考えている方はこちらも参考にしてください。エンタメ業界からWebマーケターに転職するためのロードマップ
エンタメ営業の経験がBtoBマーケに活きると確認できたら、次は体系的な学習で転職準備を加速させる
Withマーケは、コンテンツマーケティング・SEO・Web広告を動画500本以上で学べるスクールです。在職中の週2〜3時間の学習で、面接で「学習の形跡」として示せる状態を作れます。
正直に書く──エンタメ営業が最初に苦戦するBtoBマーケの領域

ここまで「強みが活きる」という話を書いてきましたが、苦戦する部分も正直に書きます。知っておいたほうが、準備のしようがあるからです。
データ分析とMAツールは最初の壁
BtoBマーケターの仕事は、リード数・商談転換率・顧客獲得単価(CAC)などのKPIをデータで追い続ける仕事です。Google Analytics・HubSpot・Salesforce・Marketo等のツールを日常的に使います。
営業でも数値目標は当然ありますが、「ツールのダッシュボードを見ながら施策のPDCAを回す」という作業は、感覚が違います。MAツールの設定・セグメント分け・A/Bテストの読み方は、入社後のOJTで覚えるものとして割り切ってよいですが、基礎的なデータリテラシーは転職前から身につけておくと、立ち上がりが早くなります。
注意:MAツールやCRMの操作スキルは、転職先の環境によって使うものが異なります。「どのツールが使えるか」より「データを見ながら仮説を立てられるか」という姿勢を面接でアピールする方が有効です。
「KPIで動く」文化への慣れが必要
コンサート業界の営業は、案件ごとの「感触」や「関係性」で動くことが多い。もちろん売上目標はありますが、「今週のリード数が◯件で商談転換率が◯%だったから来週はこの施策を変える」という高頻度のPDCA文化は、最初は戸惑う部分があります。
私の周りで転職した後輩が言っていたのは「毎週の数字の説明会議が最初はしんどかった。でも2〜3ヶ月したら逆に数字で会話できるほうが楽だと思い始めた」という話です。慣れるまで3ヶ月くらいは覚悟しておくといいでしょう。
転職後の立ち上がりで苦労しないためには、転職前からデータを読む訓練をしておくことをすすめます。副業でブログやLP制作を始めると、自然とアクセス解析の感覚が身につきます。
年収600万は維持できるか【30代家族持ちのリアル】

ここが一番気になる部分だと思います。正直に書きます。
BtoBマーケターの年収レンジの実態(データあり)
厚労省job tag(令和7年賃金構造基本統計調査)では、Webマーケティング職(ネット広告・販売促進)の正規労働者の平均年収は700万円台後半の水準とされています。ただし、これは経験者も含めた平均値なので、未経験転職直後の数字とは異なります。
実態はこちらが参考になります(マーキャリメディア調査ほか)。
- 未経験入社〜3年目:約400〜550万円
- 3〜5年目:約400〜600万円(成果により幅が大きい)
- マネージャークラス:約600〜1,000万円
- BtoBマーケ特化(SaaS企業等):500〜1,400万円(職種・規模による幅が大きい)
30代で未経験からマーケター転職をした場合の初年度年収は、400〜550万円が現実的なレンジです。ただし、12年の法人営業経験者はポテンシャル評価が高くなりやすく、同じ「未経験」でも最初から年収設定を高めにしてくれる企業があります。doda等のマーケター求人では、マネージャー候補で600〜900万円というレンジも見られます。
最初の1〜2年で起こりやすい年収の動き
正直に言うと、最初の1〜2年は今の年収より下がる可能性があります。ただし、「どこに転職するか」で大きく変わります。
年収が下がりやすいパターンは「中小企業に未経験で入る」ケースです。成長企業や大手SaaS企業(Sansanの2025年5月期実績では平均年収777万円)を狙える経験値があれば、最初から大きく下げずに移行できます。
年収を下げずに転職している人に共通しているのは、「最初から年収交渉をしっかりする」ことです。未経験だからといって企業側の提示額をそのまま受け入れず、「エンタメ業界での12年の営業経験と、年収◯◯円がトレードオフにはならない」という姿勢で交渉に臨んでいます。
年収を下げずに移行できる企業の見つけ方
年収維持を優先するなら、以下の条件で求人を絞るのが現実的です。
- BtoB SaaS企業(HR・マーケ・建設・製造等)のマーケチーム
- エンタメ・エンタープライズ関連ソリューションを扱う企業(業界知識が強みになる)
- 「マーケティングチームを今から立ち上げる段階」の企業(マネージャー候補採用)
- フルリモート可で首都圏の求人
私の周りで転職を成功させた人間に共通しているのは、「子供が小学校に入る前に動いた」という点です。保育園・幼稚園のうちは転園が比較的しやすいので、生活変化を最小限にしながら転職できる。一方、住宅ローンを組む直前に転職すると、勤続年数ゼロで審査に影響することがある。タイミングを考えると、「子供が小さいうちに動く」か「住宅ローン完了後に動く」が現実的です。
年収条件で求人を絞り込みたい方は、まず求人数の多い大手エージェントで相場感を掴む
Recruit Agentは国内最大規模の非公開求人を保有しています。BtoBマーケ求人の年収レンジを実際に確認しながら、自分の市場価値を把握する使い方が有効です。登録・利用は完全無料です。
現場仕事から離れる判断の基準については、こちらの記事も参考にしてください。30代で現場仕事を辞めてキャリアチェンジする判断基準
転職前にやるべき3つの準備【スクール活用で差をつける】

マーケティングの基礎知識をどこで学ぶか
BtoBマーケターへの転職を成功させるためには、「業界への熱意」だけでなく、コンテンツマーケティング・SEO・Web広告の基礎知識が書類・面接で問われます。特に「何かしら自分で学んだ形跡」を示せるかどうかが書類選考の通過率に影響します。
学習の選択肢としてよく挙がるのは以下の4つです。
- Withマーケ:SEO・コンテンツマーケティング・Web広告・SNS・LP等を体系的に学べる動画スクール。コンテンツは500本以上。在職中の隙間学習に向いています。
- Googleの無料講座(Google Analytics認定、Google広告認定等):無料で取得できる資格として面接でも話しやすいです。
- HubSpotのオンラインコース:BtoBマーケに直結するインバウンドマーケティングやコンテンツ戦略を無料で学べます。英語が多いですが日本語対応コースもあります。
- 副業で実際に動かしてみる:後述しますが、これが最も早く実績になります。
注意:Withマーケには「BtoBマーケター転職特化コース」は存在しません。コンテンツマーケティングとSEOの基礎固めとして使うのが現実的です。MAツール(HubSpot・Marketo等)のBtoB固有スキルは、入社後のOJTで習得するものと割り切りましょう。
マーケスクールの費用対効果について詳しく知りたい方はこちらも参考にしてください。Webマーケティングスクールは無駄なのか?受講前に知るべきこと
体系的にマーケティングを学んでから転職活動に臨む方へ
Withマーケはコンテンツマーケティング・SEO・Web広告・SNS・アクセス解析を動画500本以上で学べるスクール。在職中の学習に対応しており、転職活動の書類・面接で「学習の形跡」として提示できます。まずは無料相談で自分に合うコースか確認してみることをすすめます。
副業・社内での動きで「実績ゼロ」を解消する
書類選考で最も効果的なのは、「マーケティングに関連した実績が一つでもある」状態で応募することです。スクール修了より、小さくても「実際に動かした経験」の方が採用担当者の心に響きます。
具体的な方法として、以下を試してみてください。
- 副業でLP・コンテンツ制作の案件を受ける:クラウドワークスやランサーズで小さな案件から始められます。エンタメ業界への理解を活かした案件は単価も上げやすいです。
- 自分のブログかSNSでコンテンツを作る:面接で「自分でコンテンツを運用した経験があります」と言えるだけで評価が変わります。
- 社内でマーケ関連のプロジェクトを掴みに行く:自社のイベント集客やSNS運用に手を挙げることで、「社内実績」として経歴書に書けます。
私も本業を続けながら副業でLP制作を始めました。最初は単価が低かったですが、エンタメ業界のクライアントに絞ってから単価が上がっていった。転職前に副業で動いておくと、「実績ゼロ」問題を回避できるだけでなく、転職後の自信にもつながります。収入のバックアップにもなるので、30代家族持ちにとってはリスクヘッジにもなる動き方です。
ポートフォリオ不要でも通る書類の作り方
「マーケターになるにはポートフォリオが必要」と思っている方は多いですが、BtoBマーケターの採用では、営業職からの転職の場合はポートフォリオを求められないケースが多いです。代わりに重要なのは、以下の2点です。
- 「なぜマーケターを目指すのか」の論理的な説明:「営業経験を活かしてデマンドジェネレーションをやりたい」という具体的な言語化が必要です。
- 営業経験をマーケ視点で翻訳した職務経歴書:「コンペ提案で〇件受注」ではなく「ターゲット選定・課題抽出・提案ストーリー設計で案件を獲得。このプロセスはコンテンツマーケティングの設計と同じ思考で動いていました」という書き方に変えます。
エンタメ営業からBtoBマーケターへの転職ロードマップ【3ステップ】

在職中に動けるロードマップを3ステップで整理します。
Step1 現職のまま学習・副業で実績を作る(0〜3ヶ月)
- Withマーケ or HubSpot等でマーケティング基礎を学ぶ(週2〜3時間)
- Google Analytics・Google Search Console等の無料ツールを自分のブログかSNSで動かしてみる
- 副業でLP制作・コンテンツ制作の小案件を1〜2本受ける
- BtoBマーケターの求人を「見るだけ」でも始めておく(市場感の把握)
副業を始めたばかりのころは「本業が忙しくて時間が取れない」という壁が必ずあります。私が意識したのは「完璧なものを作ろうとしない」こと。最初の1案件は粗くても出す。その繰り返しが、3ヶ月後に「実績がある」状態に変わります。
Step2 転職活動開始・エージェント登録(3〜6ヶ月)
- Recruit Agentに登録してBtoBマーケ求人の市場感をつかむ
- 職務経歴書を「マーケ視点で翻訳した版」に書き直す
- 「なぜBtoBマーケターなのか」「なぜこの会社なのか」を30秒で言えるようにする
- 面接では「営業で積んだ法人開拓・提案・イベント運営の経験をどうマーケに転用するか」を具体的に語れる状態にする
転職活動は在職中に進めることを強くすすめます。「収入ゼロ期間を作らない」ことが、家族を持つ30代のリスクヘッジの基本です。面接の日程調整は事前に配偶者と合意を取っておくと、スムーズに進められます。
Step3 入社後の立ち上がりを加速する行動習慣(6ヶ月〜)
- 入社後の最初の1ヶ月は「聞く」に徹する。営業経験者は「自分から動ける」という自信があるだけに、早計に動きすぎて社内の信頼を失うケースがあります。
- MAツールの操作は入社後OJTで習得。焦らず一つ一つ覚える。
- 営業チームと積極的に関係を築く。マーケセールスアライメント(マーケと営業の連携)は多くの企業で課題なので、営業経験を持つマーケターとして自然な架け橋になれます。
- 3ヶ月でKPIへの理解、6ヶ月で施策立案、1年でPDCAを自走できる状態を目標にする。
Step1の学習パートはWithマーケで体系的に進めると効率がいい
週2〜3時間の隙間時間でSEO・コンテンツマーケ・Web広告の基礎を動画で学べます。転職活動の準備期間中に「学習の形跡」を作っておくと、面接での説得力が上がります。まず無料相談で受講コースを確認するところから始めてみてください。
エンタメ営業からBtoBマーケターになった人がよくやる失敗3つ

転職後に後悔しないために、よく見かける失敗パターンを正直に書きます。
「営業経験があるから大丈夫」という油断
エンタメ営業の経験がBtoBマーケに転用できる、というのは本当です。ただし、「営業でやってきたことと同じ感覚で通用する」と油断すると足をすくわれます。データで動く文化・週次でPDCAを回す文化・マーケと営業が別組織として存在するカルチャーは、最初は馴染むのに時間がかかります。
「自分のやり方が正解」という前提を一度外して、新しい会社の文化に3ヶ月は素直に合わせることが、立ち上がりを早くするコツです。
スクール修了で満足してしまうパターン
スクールを修了した達成感はあって当然ですが、スクール修了はあくまで「基礎知識を持っている」ことを証明するだけです。採用担当者が見ているのは「学んだことを実際に動かした経験」です。
スクール修了後にすぐ転職活動を始めず、副業か社内プロジェクトで「小さな実績」を1〜2個作ってから応募する方が、書類通過率が上がります。
転職先のマーケ組織の成熟度を見誤る
私の後輩で、成長企業のマーケ担当に転職した人間がいます。「マーケ部門を立ち上げるフェーズ」という説明を受けて入社したのですが、実際は「ほぼゼロからツールも予算もなしで一人で動かす」という状態だったそうです。「立ち上げ期」という言葉の裏側には、孤独な環境が待っていることもある。面接でマーケ組織の現状(ツール・予算・チーム人数・直属の上司の経験)を細かく確認しておくべきでした、と言っていました。
BtoBマーケターへ転職する場合、入社先の組織の成熟度を必ず確認しましょう。「マーケ担当が社内に何人いるか」「マネージャーのマーケ経験年数」「MAツールは何を使っているか」などが判断基準になります。インハウスで一人マーケターになるリスクはインハウスマーケターはやめとけ?向いてる人・向いてない人でも詳しく書いています。
転職活動で使うべきサービス【BtoBマーケ求人の集め方】

Recruit Agent(求人数で網羅する)
BtoBマーケター求人を探す際、まず使ってほしいのがRecruit Agentです。国内最大規模の非公開求人を保有しており、BtoBマーケ職に絞っても東京・神奈川エリアで多数の求人が確認できます。
使い方のすすめとして、最初は「年収500万以上・BtoBマーケ・東京都」という条件で求人を眺めるだけでも、市場感が掴めます。30代・家族持ち・年収維持という条件でどのくらいの選択肢があるか、具体的に見えてきます。
BtoBマーケ求人の市場感を掴むなら、まずRecruit Agentに登録して非公開求人を確認することをすすめます。
Withマーケ(スキル習得と転職を並走する)
転職活動と並行してマーケティングの基礎を身につけたい場合は、Withマーケが選択肢になります。動画コンテンツ500本以上のうち、コンテンツマーケティング・SEO基礎・Web広告の領域が転職準備として最も役立ちます。
注意点として再確認しておきます。Withマーケは「BtoBマーケター転職専用コース」ではありません。コンテンツマーケティングと広告の基礎を学ぶスクールとして位置づけ、BtoB固有のMAツールやABMは入社後に学ぶものとして割り切るのが現実的な活用法です。
在職中にコンテンツマーケティング・SEO・Web広告の基礎を体系的に学びたい方向けです。まず無料相談から始めてみてください。
よくある質問【Q&A】

Q. エンタメ業界の経験は面接でマイナスになる?
BtoBマーケターの採用でマイナスになることは、まずありません。むしろ「法人営業の経験がある」「イベント運営ができる」「業界人脈がある」という点はプラスに評価されます。「エンタメ業界の経験しかないので通用するか不安」という謙虚さは面接で見せる必要はなく、「この経験をマーケにこう転用します」と前向きに説明する姿勢が評価されます。
Q. 未経験OKの求人はレベルが低い?
「未経験OK」という表現に対してネガティブなイメージを持つ方もいますが、BtoBマーケターの場合は話が違います。前述の通り、BtoBマーケ人材は慢性的に不足しており、「BtoB営業経験者(マーケ未経験可)」は正式な採用パターンの一つとして設定されている企業が多い。レベルが低いのではなく、「育てる前提で採る」という方針です。
Q. 転職後、現場仕事のような残業は減るか?
IT業界全体の平均残業は月23.2時間(Geekly調査)です。コンサートの本番期・ツアー期に比べれば、大幅に規則的な生活リズムに近づきます。フルリモート可の求人も多数あります。ただし、会社・プロジェクト・時期によっては残業が集中することもあります。面接で「平均残業時間」と「繁忙期のピーク残業」の両方を確認しておくことをすすめます。
まとめ──エンタメ営業の経験は「BtoBマーケ最強の下地」

改めて整理します。
- エンタメ営業の法人開拓・コンペ提案・イベント運営・B2B人脈は、BtoBマーケターの核心業務に1対1で対応します
- データ分析とMAツールは苦戦する部分ですが、転職前の学習と入社後のOJTで対応できます
- 未経験転職直後は年収400〜550万円が現実的なレンジ。ただし12年の営業経験はポテンシャル評価を上げやすく、マネージャー候補枠で600万以上の求人にアプローチできます
- 3ステップのロードマップ(学習・副業→転職活動→入社後立ち上げ)で、在職中に段階的に進められます
業界の飲み会で「転職しようかな」と言い続けて3年たった後輩がいます。「でも年収が下がるし」「スキルないし」「家族もいるし」と言い続けていた。でも先に動いた別の後輩は、今週3在宅で子供の保育園の送り迎えをしています。「もう少し待とう」が一番のリスクではないですが、「準備しながら動く」という選択肢は今すぐ取れます。
12年分のエンタメ営業経験は、BtoBマーケの世界では確実に評価される武器です。あとはその武器をどう見せるかを準備するだけになります。
マーケティングの基礎から学びたい方はWithマーケへ
在職中にコンテンツマーケティング・SEO・Web広告の基礎を動画で学べます。転職準備の第一歩として、まず無料相談で自分に合うコースを確認してみることをすすめます。登録は3分で完了します。
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