エンタメ業界を目指すあなたが、今まさに志望動機の作成で頭を悩ませているなら、一つだけ質問があります。
「エンタメが好きだから」
その一言だけで、熱意を伝えようとしていませんか?
エンタメ業界の採用選考にも関わった私(業界歴15年)からすると、その志望動機は、残念ながら「その他大勢」に埋もれてしまいます。
採用担当者は、「ファン」ではなく「未来の同僚」を探しています。
彼らは「好き」という熱意の先にある、「あなたが入社することで、会社にどんな利益をもたらしてくれるのか?」という具体的な「強み」を知りたがっています。
しかし、心配しないでください。
「好き」という感情は、最強の原動力なのは間違いありません。
現にその感情を軸に、エンタメ業界に身を乗り出して今に至るのが私です。
この記事では、エンタメ業界で15年働いてきた私の視点から、その「好き」という熱意を、採用担当者に「この人が欲しい!」と思わせる「具体的な強み」に変換する方法を徹底的に解説します。
この記事を読み終えた後のあなたは「NG例文」を回避し、自信を持って「職種別・状況別の最適な志望動機」を書けるようになっているはずです。
エンタメ業界の志望動機で「好き」だけではNGな本当の理由
エンタメ業界を目指す方の99%が、その動機として「好き」という熱意を持っています。
それは素晴らしいことであり、働く上での最強の原動力になります。
しかし、書類選考の場において、その「好き」をそのまま伝えてしまうと、ほぼ確実に「その他大勢」に埋もれてしまいます。
エンタメ業界で15年間、多くの選考現場や採用担当者の本音を聞いてきた立場から、まずはその「現実」をお伝えします。
採用担当者が「またか…」とうんざりするNG例文3選
採用シーズンになると、採用担当者は以下のような志望動機を1日に何十通、何百通と目にすることになります。
NG例文1:「貴社の作品のファンだから」
「私は幼い頃から貴社(〇〇社)のゲームが大好きで、すべてのシリーズをプレイしてきました。その感動を多くの人に広めたいと思い、志望しました。」
NG例文2:「憧れの業界だから」
「私はずっと華やかな音楽業界に憧れてきました。アーティストを支え、ヒットを生み出す現場で働けることに強い魅力を感じています。」
NG例文3:「感動を与えたいから」
「映画は人々に夢や感動を与える素晴らしい仕事だと思います。私も貴社の一員として、人々の心を動かす作品作りに携わりたいです。」
これらの文章を見て、「え、自分のことだ…」とドキッとした方もいるかもしれません。
実際、私も書いてました。笑
熱意は伝わりますが、これらはすべて「消費者(ファン)」としての感想であり、「ビジネスパーソン」としての視点が決定的に欠けています。
なぜ「好き」だけではダメ?エンタメ業界15年のプロが語る現場の現実
なぜ採用担当者は「好き」だけの志望動機に魅力を感じないのでしょうか。
それは、エンタメの現場が「好き」という感情だけでは乗り越えられない、泥臭い仕事の連続だからです。
例えば、
- 華やかなイベントの裏側では、徹夜続きで備品リストをチェックし、何百もの関係各所と地道な調整を行います。
- 感動的なゲームのエンディングを生み出すためには、膨大なバグ(不具合)と向き合い、リリース直前は家に帰れない日々が続くこともあります。
- アーティストの輝くステージを支えるため、ファンからは見えない場所で、地道なプロモーション営業やSNSの分析に膨大な時間を費やします。
現場は「好きだから楽しい」だけではありません。
「好きだからこそ、このクオリティを絶対に妥協できない」という責任とプレッシャーが常につきまといます。
私はイベント業界に長らくいますが、主催者や出演者、テクニカル関係者だけではなく、花屋、弁当屋まで、あらゆる関係する人たちとの調整ごとが必要だったりと、、、それはもう泥臭さの塊です。
「好き」だけで入社した人は、この現実(ギャップ)に直面したとき、「こんなはずじゃなかった」と簡単に心が折れてしまうことを、採用担当者は経験上知っているのです。
【最重要】採用担当者が本当に知りたいのは「貢献できるか」
厳しいことを言いましたが、これが本質です。
採用担当者が知りたいのは、「あなたがどれだけウチの会社のファンか」ではありません。
「あなたが持つスキルや強みを活かして、入社後にどう活躍し、会社に“利益”をもたらしてくれるのか?」
これに尽きます。
企業は「ファンクラブ」ではなく、「利益を追求する組織」です。
採用担当者は「ファン」ではなく、一緒に戦ってくれる「ビジネスパートナー(同僚)」を探しています。
ですから、「好き」という熱意は、次のステップである「だから、私はこう貢献できる」という具体的な強みに変換して初めて、選考の土俵に上がれるのです。
15年のプロが明かす!エンタメ業界が本当に求める人物像とは?
志望動機で「好き」の代わりにアピールすべきこと。
それは、エンタメ業界の現場が本質的に求めている人物像と、あなたが合致していることです。
私が15年間、第一線で活躍し続ける(または、すぐに頭角を現す)人たちを見てきて共通して感じたのは、以下の3つの能力です。
1. 変化を楽しむ「柔軟性」
エンタメ業界は「トレンドの塊」です。
昨日まで流行っていたものが明日には古くなり、新しいプラットフォーム(SNSや配信サービスなど)が次々と生まれます。
- 現場での実例
- 「イベントがコロナで全面中止になった。じゃぁ、すぐにオンライン配信に切り替えよう」
- 「SNSのアルゴリズムが変わった。じゃぁ、明日から動画の構成を全部変えよう」
このように、前提が覆ることが日常茶飯事です。
「昔はこのやり方で成功したのに…」と過去に固執する人ではなく、むしろ「面白くなってきた!」と変化を楽しみ、新しい手法を柔軟に取り入れられる人が、この業界では圧倒的に強いです。
ちなみに、コロナの頃は仕事が一度全部なくなった経験をしていて、当時は頭を切り替えて次を考えていましたが、先が見えなさすぎて全然楽しくなかったです。笑
2. 泥臭い業務も厭わない「実行力」
前述の通り、エンタメの仕事は9割が地道で泥臭い作業です。
- 現場での実例
- アーティストのライブツアー中、何百ものホテルや弁当の手配をリストと睨めっこしながらミスなくこなす。
- 膨大なユーザーアンケートを一行ずつ読み込み、ゲームの改善点をExcelにひたすらまとめる。
- 関係各所に頭を下げながら、イベントの許認可申請のために役所を回り続ける。
こうした「誰でもできるけど、誰もやりたがらない面倒な仕事」を、文句一つ言わずに完璧にやり遂げる「実行力」こそが、すべての華やかな仕事の土台となります。
「好き」な仕事のために、地味な作業を厭わない姿勢が求められますね。
コンサート用のお弁当なんて複数日だと何千個になるので注文管理するの、本当に大変です・・・。
3. 常にインプットを欠かさない「学習意欲」
エンタメ業界のプロは、例外なく「インプットの鬼」です。
「好きだから」と自社の作品だけを見ているようでは、プロとは言えません。
ゲーム業界の人なら、競合他社のゲームはもちろん、流行っている映画、小説、舞台、マンガ、さらには全く関係ないアートやテクノロジーの展示会まで足を運びます。
なぜなら、一見関係ないもの同士の「組み合わせ」からしか、新しいヒットは生まれないからです。
「最近忙しくてインプットできてません」は通用しません。
常にアンテナを張り、自分の引き出しを増やし続ける「学習意欲」こそが、この業界で生き残るための必須スキルです。
ここに関しては楽しみながらできると良いと思います!
会社によっては福利厚生で支援してもらえるところもあるので要チェックですね。
エンタメ業界に響く!志望動機の「3つの必須要素」と作成ステップ
では、先ほど挙げた「求める人物像」を踏まえ、具体的に志望動機をどう組み立てれば良いか。
私が最強と考える「3つの必須要素」と、それを盛り込む作成ステップを解説します。
ステップ1:【なぜエンタメか】熱意と原体験(原動力)
ここで初めて「好き」という熱意を使います。
ただし、単なる「ファンです」ではありません。
「あなたの人生を変えた原体験」として語るのです。
「学生時代、〇〇という映画に衝撃を受け、エンタメが持つ『人の価値観を根底から変える力』に魅了されました。この経験から、自分も『受け取る側』ではなく、人の心を動かす『仕掛ける側』になりたいと強く思うようになりました。」
ステップ2:【なぜその企業か】他社比較と独自の魅力
次に、「エンタメ業界の中でも、なぜウチ(応募先企業)なの?」という問いに答えます。
ここで必要なのは、徹底的な他社比較です。
「業界No.1だから」「大手で安定しているから」
「A社がマス向け(万人受け)の作品に強い一方、貴社(B社)は常に尖ったインディー作品を発掘し、ニッチなファンを熱狂させています。私は、貴社のその『トレンドに迎合しない姿勢』と『クリエイターを第一に考える社風』にこそ、エンタメの未来があると感じています。」
ステップ3:【どう貢献できるか】自分のスキルと強みの接続
最も重要なステップです。
ステップ1, 2で示した熱意を「入社後の行動」に結びつけます。
ここで、先ほど解説した「求める人物像」(柔軟性・実行力・学習意欲)や、前職のスキルをアピールします。
「前職の営業事務では、月100件を超える受発注業務を担当し、常に『どうすればミスなく速く処理できるか』を考え、マニュアル改善を主導しました。この『泥臭い業務を確実にやり遂げる実行力』と『常に改善点を探す柔軟な視点』は、貴社の〇〇(職種名)における緻密な進行管理業務でも必ず活かせると確信しております。」
この3つのステップを踏むことで、あなたの志望動機は「ただのファン」から「即戦力として期待できるビジネスパーソン」へと劇的に変わります。
「好き」を「強み」に変える!職種別・志望動機例文集
ここでは、エンタメ業界の主要な職種別に、先ほどの「3つの必須要素」を盛り込んだ志望動機例文を紹介します。
自分の希望する職種に近いものを参考にし、あなた自身の言葉に置き換えてみてください。
例文1:ゲーム業界(企画職・プランナー)
【志望動機】
私が貴社を志望する理由は、徹底した「ユーザー視点」の分析に基づき、新たなヒットを生み出し続ける企画力に強く惹かれたからです。
(ステップ1:なぜエンタメか)
私は「ゲームは、プレイヤーの行動変容を促すメディアである」と考えています。〇〇(ゲーム名)で「努力が報われる達成感」を知り、自身の行動が変わった経験から、自分もそうした体験を設計する側になりたいと考えるようになりました。
(ステップ2:なぜその企業か)
特に貴社は、〇〇(競合ゲーム)のような派手さはないものの、〇〇(応募先企業のゲーム)で実装された「ログインボーナスの仕組み」など、プレイヤーの心理を巧みに突いた継続率(LTV)向上の施策に秀でています。
(ステップ3:どう貢献できるか)
私は現在、趣味でゲームのプレイ分析ブログを運営しており、月間〇〇PVを達成しています。特に「〇〇(ゲーム名)の離脱率が高い理由の分析」という記事はSNSで〇〇回シェアされました。この「トレンドを客観的に分析する力」と「地道なデータ収集を厭わない実行力」を活かし、貴社のプランナーとして、ユーザーに長く愛されるゲーム作りに貢献したいと考えています。
【プロの視点(添削コメント)】
素晴らしいのは「好き」を「分析力」という具体的なスキルに変換している点です。「趣味のブログ」であっても、数字(PV数、シェア数)という客観的な実績を添えることで、単なる感想ではなく「再現性のあるスキル」としてアピールできています。
例文2:音楽業界(A&R・ファンクラブ運営)
【志望動機】
(ステップ1&2)
私は、アーティストの「伝えたい想い」とファンの「熱量」を最大化する仕事に魅力を感じています。数ある音楽レーベルの中でも、貴社は〇〇(アーティスト名)のSNS戦略において、他社が手掛けていない「〇〇(具体的な施策)」をいち早く導入し、ファンダム(ファンのコミュニティ)の形成に成功しています。その「変化を恐れない柔軟性」に強く惹かれ、志望いたしました。
(ステップ3:どう貢献できるか)
私は前職のECサイト運営において、メルマガ配信とSNS運用を担当していました。特に、インスタグラムのリール動画で新商品の使い方を提案する企画を立案・実行し、導入後3ヶ月でフォロワー数を2倍、EC経由の売上を1.5倍にした実績があります。この**「トレンドを分析し、実行に移す力」**は、貴社のA&R(またはファンクラブ運営)として、アーティストの魅力を多角的にファンへ届け、熱量を高める業務で必ず活かせると確信しております。
【添削コメント】
「音楽が好き」とは一言も言っていません。しかし、「SNS戦略」や「ファンダム形成」といった専門用語を使い、具体的な施策に言及することで、「本気でこの業界を研究しているな」という熱意が伝わります。さらに、前職の「ECサイト運営」という一見関係ない経験を、「売上を1.5倍にした」という実績と共に「ファンクラブ運営」に接続できているのが見事です。
例文3:映像・映画業界(制作進行・配給)
【志望動機】
(ステップ1&2)
私は「一つの作品を世に出すために、あらゆる関係者を巻き込み、完遂させる」というエンタメの「制作力」に最もやりがいを感じます。特に貴社が配給した『〇〇(作品名)』は、難解なテーマにも関わらず、〇〇というプロモーション戦略で若年層の動員に成功させました。その「作品の価値を信じ、届けきる力」に感銘を受けました。
(ステップ3:どう貢献できるか)
私は現職(異業種)で、3つの部署を横断するプロジェクトのリーダー補佐を担当しました。立場や意見が異なるメンバー間のスケジュール調整や資料作成など、泥臭い業務も率先して引き受けることで、プロジェクトを納期内に完遂させました。この「利害関係者を調整する力」と「地道なタスクを厭わない実行力」は、多くのスタッフが関わる映像制作の進行管理(または配給業務の調整)において、作品のクオリティを担保するために不可欠なスキルだと考えております。
【添削コメント】
映像制作や配給の仕事は、まさに「調整力」と「泥臭い実行力」の塊です。この例文は、前職の経験からそのスキル(=エンタメ業界が求める人物像)を的確に抜き出し、「プロジェクトを完遂させた」という実績と共にアピールできています。「私がこれをやりました」という具体的なエピソードは非常に強力です。
例文4:イベント業界(制作・運営)
【志望動機】
(ステップ1&2)
私は「二度とない一瞬の体験」を創り出し、多くの人の記憶に残るイベント制作の仕事に強い誇りを持っています。(※転職の場合)特に貴社は、〇〇(競合イベント)とは一線を画す「〇〇(応募先企業のイベント)」において、テクノロジーとリアルを融合させた演出に挑戦し続けています。その「前例踏襲に甘んじない姿勢」こそ、これからのイベント業界に必要だと感じ、志望しました。
(ステップ3:どう貢献できるか)
私は現職(または前職)で、〇〇(イベント名)の運営ディレクターとして、当日のタイムライン管理と50名を超えるアルバイトスタッフの統括を担当しました。当日の機材トラブルの際も、即座に代替案(Bプラン)を実行し、開演の遅れを最小限に留めた経験があります。この**「不測の事態にも冷静に対処する柔軟性(対応力)」と「泥臭いタスク管理能力」**を活かし、貴社のイベント制作チームの一員として貢献したいと考えています。
【添削コメント】
イベント現場は「トラブルが起きて当たり前」の世界です。「トラブルを解決した経験」は、この業界において最強のアピールポイントになります。「50名の統括」といった具体的な数字も、あなたの「実行力」を裏付ける重要な証拠となりますね。
「自己PR」にも使える!未経験・転職者のための志望動機例文
エンタメ業界への転職者の多くは「未経験」からのスタートです。
「スキルがない」と嘆く必要は全くありません。
あなたの異業種での経験は、エンタメ業界にとって喉から手が出るほど欲しい「宝の山」です。
例文5:異業種(営業職)からの転職(自己PR:調整力・交渉力)
【アピールポイント】
私の強みは「利害関係の異なる相手との交渉力」です。前職の法人営業では、クライアントの無理な要望に対し、単に「No」と言うのではなく、代替案を提示することで関係性を維持しつつ、社内の制作リソースを守る役割を担ってきました。
【エンタメ業界への接続】
この「交渉力・調整力」は、アーティスト(クリエイター)の「こだわり」と、会社の「予算・スケジュール」という、時に相反する二つの要求を調整し、プロジェクトを成功に導くプロデューサー(またはディレクター)業務において、そのまま活かせると確信しています。
例文6:異業種(事務職)からの転職(自己PR:管理能力・サポート力)
【アピールポイント】
私の強みは「縁の下の力持ちとしての正確なサポート力」です。現職の経理事務では、月200件を超える請求書処理を5年間ミスなく担当してきました。また、非効率だった申請フローをマニュアル化・簡略化し、部署全体の残業時間を月平均10時間削減した実績があります。
【エンタメ業界への接続】
エンタメ業界の仕事は、一見華やかに見えますが、その根幹は契約書の管理、予算の執行、膨大なデータの入力といった「地道な管理業務」に支えられていると理解しています。私の「ミスなくタスクをやり遂げる実行力」と「業務を効率化する視点」は、貴社のバックオフィス(または制作アシスタント)として、クリエイターが安心して働ける環境作りに必ず貢献できます。
例文7:【必見】30代未経験でも「ポテンシャル」を感じさせる書き方
30代未経験からの転職では、熱意やポテンシャルに加え、「ビジネスパーソンとしての成熟度」が求められます。
【アピールポイント】
私は前職(例:飲食店の店長)で、10名のアルバイトスタッフのマネジメントと店舗の売上管理を任されていました。スタッフとの1on1ミーティングを導入し、離職率を30%改善させた経験があります。
【エンタメ業界への接続】
私にはエンタメ業界の直接的なスキルはありません。しかし、「人を育て、チームとして成果を出すマネジメント能力」と「売上(数字)に対するコミットメント」は、業界を問わず通用するポータブルスキルだと考えています。一日も早く業界知識をキャッチアップし、私のマネジメント経験を活かして貴社のチーム力強化に貢献したいです。
30代未経験からのエンタメ転職の具体的な戦略については、30代未経験のエンタメ転職|やめとけと言われる理由と成功させる4つのコツでも詳しく解説しています。
本気でエンタメ転職を成功させたいなら、プロの「添削」が必須
この記事では、エンタメ業界で15年働いてきた私の視点から、志望動機の「型」と「例文」を徹底的に解説してきました。
ここまで読み込んだあなたは、もう「好き」だけのNGな志望動機を書くことはないでしょう。
しかし、「勝てる」志望動機をたった一人で完成させるのは、依然として非常に難しい、という現実もお伝えしなければなりません。
なぜ独学の志望動機では「書類落ち」してしまうのか
なぜなら、あなたがどれだけこの記事を読み込んでも、「その企業が“今”、本当に求めている人物像」や「業界内でしか通用しない“常識”」といった、生の情報には限界があるからです。
独学の限界(例)
- 「A社は今、〇〇(部署)を強化中で、実は〇〇(スキル)を持つ人を最優先で探している」
- 「その書き方だと、ウチの会社の社風(〇〇)とは合わないと判断されやすい」
- 「そのアピール内容は、3年前なら響いたが、今はもう古い」
こうした「現場の温度感」を知らないまま書類を提出すると、あなた自身は完璧だと思っていても、採用担当者から見れば「ズレている」と判断され、書類落ちになってしまうのです。
エンタメ業界特化のエージェントで「勝てる」書類へ
では、どうすればその「ズレ」をなくせるのか。
答えはシンプルで、「その業界のプロフェッショナルに添削してもらう」ことです。
エンタメ業界への転職を本気で成功させたいなら、転職エージェント、特に業界特化型のエージェントの活用は必須です。
私自身もキャリアアップの転職で活用してきましたが、彼らは「転職のプロ」であると同時に「エンタメ業界の内部事情に通じたプロ」でもあります。
彼らにあなたの志望動機や職務経歴書を見せることで、独学では決して得られない「合格のための具体的なアドバイス」をもらえます。
①【エンタメ業界特化】マスメディアン
マスメディアンは、広告・Web・マスコミ・エンタメ業界に完全特化した転職エージェントです。
運営元は宣伝会議グループで、業界との太いパイプが最大の強み。
大手広告代理店、音楽レーベル、映像制作会社、イベント企業など、エンタメ業界の優良企業との取引実績が豊富です。
特徴と強み
業界出身のキャリアアドバイザーが在籍
担当者自身がエンタメ・マスコミ業界での勤務経験があるため、「30代未経験でも転職できる職種」「企業の本当の社風」「面接で何をアピールすべきか」といった、業界のリアルな情報を教えてくれます。
一般的なエージェントでは得られない、実践的なアドバイスが受けられます。
非公開求人が全体の約60%
マスメディアンが保有する求人の約60%は非公開。特に30代向けのマネジメント層求人や、年収600万円以上のポジションは非公開になっているケースが多く、登録しないと出会えません。
未経験者向けの求人も豊富
「エンタメ特化=経験者向け」と思われがちで、マスメディアンも確かに経験者向けの求人は多いですが、未経験歓迎の求人も多数保有。
営業職、マーケティング職、バックオフィス職など、30代未経験でも狙える求人を積極的に紹介してくれます。
書類通過率が圧倒的に高い
企業との信頼関係が深いため、マスメディアン経由の応募は書類選考の通過率が高いと評判です。
私の知人も、過去に一般応募では書類で落ちた企業に、数年後マスメディアン経由で応募したところ面接に進め、最終的に内定を獲得しました。
登録後の流れ
マスメディアンの登録後の流れは以下の通りです。
私も登録していますが、これまで無理に転職を迫られることはありません。
気軽に登録してみてください。
\クリエイティブ系の職種に圧倒的に強い!/
②【総合型最大手】リクルートエージェント
リクルートエージェントは、業界最大手の総合型転職エージェントです。
エンタメ業界の求人だけでも相当数の求人数を保有しており、職種・企業規模・勤務地など、あらゆる選択肢から自分に合った求人を選べます。
特化型ほど深い業界知識はありませんが、求人数が圧倒的に多く、幅広い選択肢から選べるのが強みです。
また、転職サポート体制が充実しており、履歴書添削や面接対策も丁寧に行ってくれます。
特徴と強み
エンタメ業界の求人数が圧倒的
音楽、映像、イベント、ゲーム、アニメ、配信サービスなど、エンタメ業界のあらゆる分野の求人を網羅。
特化型エージェントでは扱っていない中小企業やベンチャーの求人も豊富です。
大手企業・上場企業の求人に強い
誰もが知るような大手エンタメ企業の求人も多数保有。
「まずは安定した大手で経験を積みたい」という方に最適です。
30代転職のノウハウが豊富
年間10万人以上の転職支援実績があり、30代の転職サポートにも精通しています。
「未経験だけど30代でも通る職務経歴書の書き方」「年齢をハンデにしない面接対策」など、実践的なノウハウを教えてもらえます。
私も実際にリクルートエージェントにお世話になりましたが、30代での転職にも意欲的で、非常に親身に相談乗ってくれました。
転職サポートが手厚い
応募書類の添削、模擬面接、企業ごとの面接対策資料の提供など、サポート体制が充実。
特に初めての転職で不安がある方、ブランクがある方には心強い存在です。
全国対応・土日面談もOK
全国16拠点があり、地方在住でも利用可能。
平日夜間や土日の面談にも対応しているため、在職中でも無理なく転職活動ができます。
大手なら安心、初めての転職で不安、といった人であれば、リクルートエージェントを選んでおけば間違い無いでしょう。
登録後の流れ
リクルートエージェントの登録後の流れは以下の通りです。
\電話でのクイック面談も可能(最短当日)/
どちらも登録・相談・添削はすべて無料です。
まずはあなたの「原石」としての志望動機を登録し、「プロの視点」で磨き上げてもらうことから始めてみてください。
エンタメ業界にはそれぞれの業界に特化したエージェントも存在します。
詳しくは、エンタメ業界におすすめの転職エージェント15選を徹底比較!の記事も確認してみて下さい。
まとめ:エンタメ業界15年のプロから、最後のアドバイス
今回は、エンタメ業界の志望動機の書き方を、NG例から具体的な例文まで徹底的に解説しました。
エンタメの仕事は、傍から見るよりも遥かに地味で、泥臭いことの連続です。
しかし、それを乗り越えた先にある「人の心を動かし、記憶に残る体験を創り出す」というやりがいは、他の何にも代えがたいものがあります。
あなたの「好き」という純粋な熱意は、この厳しい業界で戦い抜くための最強の武器(原動力)です。
その熱意を、この記事で学んだ「スキル」と「ロジック」で正しく磨き上げ、「ファン」ではなく「ビジネスパートナー」として、採用担当者にその価値を伝えてください。
あなたの挑戦を、心から応援しています。


