「ペルソナ設定って、具体的にどうやればいいの?」
マーケティングや商品企画の現場で「ペルソナを作って」と言われたものの、何から始めればいいかわからない…
そんな経験はありませんか?
「30代女性向け」というターゲット設定はできても、それだけでは具体的な施策が浮かばない。
ペルソナが必要なのはわかっているけど、作り方がわからない。
私も最初はそうでした。「ペルソナを設定して」と言われても、どこまで詳しく設定すればいいのか、どんな項目が必要なのか、さっぱりわかりませんでした。
ペルソナ設定を曖昧なまま進めると、マーケティング施策がブレてしまいます。
チームメンバーがそれぞれ違うユーザー像を想像していると、企画の方向性が定まらず、結果として「誰にも刺さらない」施策になってしまうことも。
でも、安心してください。
ペルソナ設定には「正しいやり方」があります。
5つのステップに沿って進めれば、初心者でも説得力のあるペルソナを作成できます。
この記事では、ペルソナ設定のやり方を5ステップで解説します。
設定すべき項目一覧、BtoB・BtoCの具体例、すぐに使えるテンプレートも用意しました。
読み終える頃には、あなたも自信を持ってペルソナを作成できるようになります。
ペルソナとは?ターゲットとの違いを理解しよう
ペルソナ設定のやり方を学ぶ前に、まず「ペルソナとは何か」を正しく理解しておきましょう。
ペルソナとは「架空の理想的なユーザー像」
ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する「架空の理想的なユーザー像」のことです。
年齢や性別といった基本情報だけでなく、職業、年収、家族構成、趣味、価値観、悩みなどを具体的に設定し、あたかも実在する一人の人物のように描き出します。
「ペルソナ」という言葉は、もともとラテン語で「仮面」を意味します。
マーケティングの世界では、この仮面をかぶった架空の人物像を設定することで、より具体的な戦略を立てられるようになります。
ターゲットとペルソナの違い
ペルソナとよく混同されるのが「ターゲット」です。両者の違いを明確にしておきましょう。
| 項目 | ターゲット | ペルソナ |
|---|---|---|
| 定義 | 属性で絞り込んだ集団 | 具体的な一人の人物像 |
| 具体性 | 抽象的 | 具体的・詳細 |
| 例 | 30代・女性・会社員 | 32歳・田中花子・食品メーカー勤務・年収450万円・趣味はヨガ... |
| 用途 | 市場の大枠を決める | 具体的な施策を考える |
ターゲットが「どの層を狙うか」を決めるのに対し、ペルソナは「具体的にどんな人か」を明確にします。
たとえば「30代女性」というターゲットでも、独身のバリキャリ女性と、2児の母である専業主婦では、ライフスタイルや価値観、悩みがまったく異なります。
ペルソナを設定することで、こうした違いを明確にできるのです。
ペルソナ設定が必要な3つの理由
「ターゲット設定だけで十分では?」と思うかもしれません。
しかし、ペルソナを設定することには明確なメリットがあります。
理由1:ユーザーのニーズを深く理解できる
ペルソナを設定する過程で、ユーザーの生活シーン、悩み、価値観を深く掘り下げます。
その結果、「この人は何に困っていて、何を求めているのか」が明確になります。
表面的なニーズだけでなく、ユーザー自身も気づいていない潜在的なニーズまで発見できることもあります。
深いニーズ理解は、ユーザーの心に刺さる商品開発やコンテンツ制作につながります。
理由2:チーム内で共通認識を持てる
ペルソナがないと、チームメンバーそれぞれが異なるユーザー像を想像してしまいます。
「30代女性向けの商品を作る」と言っても、Aさんは「バリキャリ女性」を想像し、Bさんは「子育て中の専業主婦」を想像している。
そんな状態では、企画の方向性がバラバラになってしまいます。
具体的なペルソナを共有することで、チーム全員が同じユーザー像を見ながら議論できるようになります。
認識のズレがなくなり、プロジェクトがスムーズに進みます。
理由3:マーケティング施策の精度が上がる
ペルソナが明確になると、「どんなメッセージが響くか」「どのチャネルでアプローチすべきか」「いつ情報発信すれば届きやすいか」が具体的に見えてきます。
その結果、無駄な施策を減らし、効果の高い施策に集中できるようになります。限られた予算と時間を有効に使えるのは、大きなメリットです。
私もペルソナを設定してからは、「この施策はペルソナに刺さるか?」という判断基準ができ、迷いなく意思決定できるようになりました。
ペルソナ設定のやり方5ステップ
ここからは、ペルソナ設定の具体的なやり方を5つのステップで解説します。
ステップ1:情報を収集する
ペルソナ設定で最も意識すべきなのは、想像ではなく「データ」に基づいて作ることです。
まずは、ペルソナ作成に必要な情報を収集しましょう。
情報収集の方法には以下のようなものがあります。
情報収集の方法
- 既存顧客へのインタビュー・アンケート:実際のユーザーの声は最も貴重なデータ
- 営業担当者へのヒアリング:顧客と直接接する担当者は、リアルな情報を持っている
- アクセス解析(Googleアナリティクスなど):ユーザーの属性や行動パターンがわかる
- SNSや口コミサイトの調査:ユーザーの生の声や不満が見つかる
- 政府統計や業界レポート:客観的なデータで裏付けができる
複数の方法を組み合わせて、多角的に情報を集めることがポイントです。
一つの情報源だけに頼ると、偏ったペルソナになってしまいます。
ステップ2:収集した情報を分析する
情報が集まったら、次は分析です。
収集したデータから、ユーザーの共通点や傾向を見つけ出します。たとえば、以下のような観点で分析してみましょう。
分析の結果、複数のユーザータイプが見えてくることもあります。
その場合は、最も購買意欲が高い層や、自社の強みを活かせる層に絞り込みましょう。
ステップ3:ペルソナの項目を設定する
分析結果をもとに、ペルソナの各項目を設定していきます。
設定すべき項目は、扱う商品やサービスによって異なりますが、基本的な項目は以下の通りです。
ペルソナ設定の基本項目
【基本情報】
- 名前(架空の名前をつける)
- 年齢
- 性別
- 居住地
- 家族構成
- 職業・役職
- 年収
【ライフスタイル】
- 趣味
- 休日の過ごし方
- よく見るメディア・SNS
- 情報収集の方法
【心理・価値観】
- 性格
- 価値観・大切にしていること
- 悩み・課題
- 将来の夢・目標
項目は多ければいいというわけではありません。商品やサービスに関係のない項目を増やしすぎると、かえってペルソナ像がぼやけてしまいます。「この項目は施策に活かせるか?」を基準に、必要な項目に絞りましょう。
ステップ4:ペルソナを具体化する
項目が決まったら、いよいよペルソナを具体化します。
ここでのポイントは、「実在しそうな一人の人物」として描くことです。
単なる属性の羅列ではなく、その人の生活シーンや心情が想像できるレベルまで具体化しましょう。
たとえば、「悩み:仕事が忙しい」だけでなく、「毎日残業が続き、帰宅は22時過ぎ。
平日は自炊する余裕がなく、コンビニ弁当で済ませてしまうことに罪悪感を感じている」のように、具体的なシーンで描写します。
また、ペルソナには名前をつけ、可能であれば顔写真(フリー素材など)も設定すると、より人物像がイメージしやすくなります。
ステップ5:チームで共有し、定期的に見直す
作成したペルソナは、チーム全員で共有しましょう。
ペルソナは作って終わりではありません。
市場環境やユーザーの価値観は変化するため、定期的に見直しを行い、必要に応じてアップデートすることが大切です。
半年〜1年に一度は、最新のデータをもとにペルソナを検証し、現実とのズレがないか確認しましょう。
ペルソナ設定の項目一覧|BtoB・BtoCで異なる項目
ペルソナに設定する項目は、BtoB(法人向けビジネス)とBtoC(消費者向けビジネス)で異なります。それぞれの項目一覧を紹介します。
BtoCのペルソナ設定項目
BtoCでは、個人の生活や価値観に関する項目を詳しく設定します。
| カテゴリ | 設定項目 |
|---|---|
| 基本情報 | 名前、年齢、性別、居住地、家族構成、職業、年収 |
| ライフスタイル | 趣味、休日の過ごし方、起床・就寝時間、通勤手段・時間 |
| 情報収集 | よく見るSNS、よく読む雑誌・メディア、情報収集の方法 |
| 消費行動 | よく買い物をする場所、購入時の判断基準、お金の使い方 |
| 心理・価値観 | 性格、価値観、悩み・課題、将来の夢・目標 |
BtoBのペルソナ設定項目
BtoBでは、個人の属性に加えて、企業や業務に関する項目も設定します。
| カテゴリ | 設定項目 |
|---|---|
| 企業情報 | 業種、企業規模(従業員数・売上)、所在地 |
| 担当者情報 | 名前、年齢、性別、所属部署、役職、決裁権の有無 |
| 業務内容 | 担当業務、1日の業務の流れ、よく使うツール |
| 課題・目標 | 業務上の課題、部署のKPI・目標、上司からのプレッシャー |
| 情報収集 | よく参照するメディア、参加する展示会・セミナー、意思決定プロセス |
BtoBの場合、購入の意思決定に複数の人が関わることが多いため、「決裁者」と「現場担当者」など、複数のペルソナを設定することもあります。
ペルソナ設定の具体例3選
ここからは、実際のペルソナ設定の具体例を3つ紹介します。
自社のペルソナ作成の参考にしてください。
具体例1:BtoC(キッチン用品EC)のペルソナ
具体例2:BtoB(MAツール)のペルソナ
具体例3:ブログ運営(転職系)のペルソナ
【コピペOK】ペルソナ設定テンプレート
すぐに使えるペルソナ設定テンプレートを用意しました。コピーして、自社のペルソナ作成にお使いください。
BtoC向けテンプレート
BtoB向けテンプレート
ペルソナ設定でよくある失敗と注意点
ペルソナ設定には注意点もあります。
よくある失敗を避けるために、以下のポイントを押さえておきましょう。
失敗1:想像だけで作ってしまう
最も多い失敗が、データではなく想像だけでペルソナを作ってしまうことです。
「たぶんこんな人だろう」「こんな人に買ってほしい」という願望で作ったペルソナは、実際のユーザーとかけ離れてしまいます。
その結果、ペルソナに基づいた施策が的外れになってしまうのです。
必ずデータや顧客の声に基づいて、リアリティのあるペルソナを作りましょう。
私がセールスライターの師匠やプロデューサーさんから教わったことは「身近な家族・友人・知人」をペルソナにした方がいい。ということでした。
具体的な生活や言動、思考などが想像できる人の方が、適切な言葉・施策を打つことが可能になります。
失敗2:都合のいい理想像を作ってしまう
「こんな顧客がいたら嬉しい」という理想像でペルソナを作るのもNGです。
たとえば、「購買意欲が高く、価格を気にせず、口コミで広めてくれる」といった都合のいいペルソナは、現実には存在しません。
ペルソナは「理想の顧客」ではなく「典型的な顧客」を描くものです。
失敗3:項目を詰め込みすぎる
具体的にしようとするあまり、不要な項目まで詰め込んでしまうケースもあります。
ペルソナの目的は、マーケティング施策に活かすことです。
「好きな食べ物」「血液型」など、施策に関係のない項目を増やしても意味がありません。
かえってペルソナ像がぼやけてしまいます。
「この項目は施策にどう活かせるか?」を常に考え、必要な項目に絞りましょう。
失敗4:作って終わりにしてしまう
ペルソナを一度作って、そのまま放置してしまうのも失敗のもとです。
市場環境やユーザーの価値観は常に変化しています。
数年前に作ったペルソナが、今も有効とは限りません。半年〜1年に一度は見直しを行い、最新の状況に合わせてアップデートしましょう。
私も以前、2年前に作ったペルソナをそのまま使い続けていたら、いつの間にか実際のユーザー像とズレてしまっていた経験があります。定期的な見直しは欠かせません。
ペルソナ設定を活かすならマーケティングスキルを磨こう
ペルソナ設定は、マーケティングの基本スキルの一つです。
ペルソナを正しく設定できるようになると、商品企画、広告運用、コンテンツ制作など、あらゆるマーケティング施策の精度が上がります。
マーケターとしての市場価値も高まり、キャリアアップや転職にも有利になります。
もし今の会社でマーケティングスキルを十分に活かせていないなら、マーケティング職への転職を検討してみるのも一つの選択肢です。
登録は完全無料。「今すぐ転職するつもりはないけど、マーケティング職の求人を見てみたい」という方でも、気軽に相談できます。
\簡単1分で登録完了/
合わなければいつでも辞められます。
まとめ|ペルソナ設定でマーケティングの精度を上げよう
この記事では、ペルソナ設定のやり方を5ステップで解説しました。
ペルソナ設定は、一度身につければ一生使えるスキルです。マーケティングの精度を上げ、チーム内の認識を統一し、ユーザーに刺さる施策を打てるようになります。
この記事で紹介したテンプレートと具体例を参考に、あなたのビジネスに合ったペルソナを作成してみてください。
最初は難しく感じるかもしれませんが、一度作ってみると「こんなに施策が考えやすくなるんだ」と実感できるはずです。まずは手を動かして、最初の一歩を踏み出してみてください。
\簡単1分で登録完了/
合わなければいつでも辞められます。