「クラウドソーシングの手数料が高い」「もっと安定した収入を得たい」——副業ライターとして経験を積んできたあなたは、そんな悩みを抱えていませんか。
クラウドソーシング経由だと、報酬の10〜20%が手数料として差し引かれます。月5万円稼いでも、手元に残るのは4万円前後。この差は年間で10万円以上になることもあります。
私もクラウドソーシングで1年ほど活動していた時期があります。手数料を引かれるたびに「この分があれば…」とモヤモヤしていました。業務委託に切り替えてからは、同じ作業量で月収が2割増えて、あの頃の自分に「早く動け」と言いたいくらいです。
この記事では、業務委託契約でライターとして稼ぐ方法を解説します。クラウドソーシングから一歩進んで、フリーランスとして直接クライアントと契約を結ぶための具体的な手順をお伝えします。読み終えるころには、業務委託という働き方のメリット・デメリットを理解し、自分に合った次のステップが見えているはずです。
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ライターの業務委託契約とは?雇用との違い
業務委託とは、企業に雇用されるのではなく、対等な立場で仕事を請け負う契約形態です。会社員のように指示を受けるのではなく、成果物(記事)を納品することで報酬を受け取ります。
私が初めて業務委託契約を結んだのは、クラウドソーシングで1年ほど活動した後のことでした。継続して依頼をくれていたクライアントから「直接契約に切り替えませんか」と提案をもらったのがきっかけです。きっかけは自分から作るものではなく、信頼の積み重ねから生まれることもあります。
業務委託と雇用契約の違い
まずは、業務委託と雇用契約の違いを整理しておきましょう。
| 雇用契約 | 業務委託契約 | |
| 立場 | 会社の一員として働く | 独立したプロとして仕事を受ける |
| 働く時間・場所 | 会社の指示に従う | 自由に決められる |
| 社会保険 | 会社が加入手続き | 自己負担・自己管理 |
| 税金 | 給与から天引き | 自分で確定申告 |
| 報酬 | 月給・時給で支払い | 成果物に対して支払い |
雇用契約では、労働者として会社に属し、労働時間や働く場所の指示を受けます。社会保険や有給休暇などの保障がある代わりに、働き方の自由度は限られます。
業務委託契約では、独立した事業者として仕事を請け負います。働く時間や場所は自由ですが、社会保険の加入や税金の支払いは自己責任です。報酬は額面通り支払われ、自分で確定申告を行います。
業務委託ライターのメリット・デメリット
業務委託に切り替える前に、メリットとデメリットの両方を把握しておきましょう。
| メリット | デメリット |
| 手数料がかからず報酬を全額受け取れる | 社会保険や年金は自己負担 |
| 働く時間と場所を自分で決められる | 収入が不安定になりやすい |
| 複数クライアントと契約し収入源を分散できる | 営業活動を自分で行う必要がある |
| 単価交渉がしやすい | 確定申告などの事務作業が発生する |
私の場合、業務委託に切り替えて手数料がなくなった分、月収が2割ほど増えました。ただ、契約書の確認や請求書の発行など、今まで意識していなかった作業が増えたのも事実です。「書くこと以外はやりたくない」という方は、もう少しクラウドソーシングで実績を積んでからでも遅くありません。
業務委託に切り替えるベストなタイミングは「継続クライアントが2社以上できたとき」です。1社だけだと、契約が終了した瞬間に収入がゼロになるリスクがあります。リスク分散の観点から、複数の取引先を確保してから動きましょう。
業務委託ライターになるための準備
業務委託で働くには、フリーランスとしての基盤を整える必要があります。ここでは、契約前に済ませておくべき準備を解説します。
開業届の提出と屋号の決め方
フリーランスとして活動するなら、税務署に開業届を提出しましょう。開業届は義務ではありませんが、提出すると以下のメリットがあります。
開業届を出すメリット
- 青色申告で最大65万円の控除が受けられる
- 屋号名義で銀行口座を開設できる
- クライアントに本気度を示せる
開業届は税務署の窓口か、e-Taxで提出できます。審査はなく、その日からフリーランスとして認められます。屋号は「〇〇ライティング」「〇〇オフィス」など自由に決められますが、本名で活動するなら設定しなくても問題ありません。
開業届と同時に「青色申告承認申請書」も提出してください。青色申告をしないと65万円の控除が受けられません。開業届だけ出して忘れている人が多いので注意しましょう。
契約書・請求書の準備
業務委託では、契約書と請求書のやり取りが発生します。
契約書は、クライアント側が用意することがほとんどです。ただし、内容を確認せずにサインするのは危険です。報酬金額、納期、修正回数の上限、著作権の帰属先——この4つは必ず確認してください。
請求書は、月末や納品後に自分で発行します。フォーマットはネット上に多数公開されており、ExcelやGoogleスプレッドシートで作成できます。会計ソフト(freee、マネーフォワードなど)を使うと、請求書作成から帳簿管理まで一括で行えて便利です。
請求書に記載すべき項目
- 請求書番号・発行日
- 自分の名前(屋号)・住所
- クライアントの名称
- 業務内容と金額の明細
- 振込先口座
- 支払期限
- 源泉徴収の有無
振込先口座、支払期限、源泉徴収の有無は、後のトラブルを防ぐために必ず明記しましょう。特に源泉徴収の扱いはクライアントによって異なるので、契約時に確認しておくと確定申告がスムーズです。
業務委託案件の探し方と獲得方法
クラウドソーシング以外で業務委託案件を獲得するには、能動的なアプローチが必要です。ここでは、主要な獲得ルートを紹介します。
直接営業の具体的なやり方
企業のWebメディアに対して「ライターとして参加したい」と直接連絡するアプローチです。
営業先の見つけ方
- 自分が読んでいるWebメディアの「ライター募集」ページを確認
- Wantedlyで「ライター」「編集」を検索
- Xで「#ライター募集」を検索
- 企業の採用ページで業務委託ライターの募集を探す
営業メールでは、「なぜそのメディアで書きたいのか」「どんな記事が書けるのか」を具体的に伝えます。過去の執筆実績(ポートフォリオ)を添付すると、採用率が格段に上がります。
私は10社に営業メールを送り、返信があったのは3社、実際に契約に至ったのは1社でした。打率は低く感じるかもしれませんが、1社でも継続案件を獲得できれば、月数万円の安定収入になります。「10通送って1件取れればOK」くらいの気持ちで臨むと、精神的にも楽です。
マッチングサービス・エージェントの活用
自分で営業するのが苦手な場合は、フリーランス向けのマッチングサービスやエージェントを活用する方法もあります。
マッチングサービスは、クラウドテック、Workship、複業クラウドなどが代表的です。登録しておくと、スキルに合った案件を紹介してもらえます。
エージェントは、ライターに特化したものは少ないですが、編集やコンテンツ制作を含む案件ではレバテックフリーランスなどが利用できます。
これらのサービスを経由すると手数料が発生することがありますが、クラウドソーシングより単価が高い案件に出会いやすい傾向があります。
「直接営業」と「マッチングサービス」は併用するのがベストです。直接営業で理想の案件を狙いつつ、マッチングサービスで安定した案件を確保する——この二本柱で収入の波を最小限に抑えられます。
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業務委託契約で注意すべきポイント
直接契約にはメリットが多いですが、トラブルを避けるために注意すべき点もあります。
契約書でチェックすべき4つの項目
契約書を受け取ったら、以下の4項目を必ず確認してください。
① 報酬と支払い条件:文字単価または記事単価、支払日(月末締め翌月末払いなど)を確認します。曖昧な場合は書面で明確にしてもらいましょう。
② 修正回数の上限:「無制限修正」と記載されている場合、際限なく修正を求められるリスクがあります。「3回まで」など上限を設定してもらうのが望ましいです。
③ 著作権の帰属:多くの場合、納品後の著作権はクライアントに移転します。自分のポートフォリオに掲載できるかどうか、事前に確認しておきましょう。
④ 契約解除の条件:一方的に契約を打ち切られないよう、解除条件と予告期間を確認します。1ヶ月前予告が一般的です。
私は一度、口頭で合意した単価が契約書では低く記載されていたことがありました。気づいて指摘したところ、先方のミスだったと訂正してもらえましたが、契約書を確認していなければ損をするところでした。「契約書は隅々まで読む」——これは絶対に守ってください。
トラブルを防ぐコミュニケーション術
業務委託では、クラウドソーシングのようなプラットフォームの保護がありません。トラブルを未然に防ぐためのコミュニケーションが求められます。
やり取りは文字で残す:電話で決まった内容も、後からメールやチャットで「先ほどの件、〇〇で進めますね」と確認を入れましょう。言った言わないのトラブルを防げます。
不明点は早めに質問する:分からないまま作業を進めると、納品後に大幅修正を求められることがあります。疑問点は執筆前に解消してください。
無理な依頼は断る:納期が短すぎる、報酬に見合わない作業量など、無理な条件は丁寧に断りましょう。「今回は難しいですが、次回は〇〇の条件であれば対応可能です」と代替案を示すと関係を維持しやすいです。
「嫌われたくない」と何でも受けてしまうのは逆効果です。無理を重ねると品質が下がり、結果的に信頼を失います。適切に断れるライターのほうが、クライアントからの評価は高くなります。
業務委託で単価を上げる交渉術
業務委託の魅力のひとつは、単価交渉がしやすい点です。ここでは、単価アップを実現するための交渉術を紹介します。
交渉のタイミングと伝え方
単価交渉には適切なタイミングがあります。
単価交渉に適したタイミング
- 継続して3ヶ月以上取引が続いている
- クライアントから仕事の質を評価されている
- 月の納品本数が増えている
これらの条件が揃ったタイミングで交渉すると、成功率が高くなります。
伝え方は、感情ではなく事実をベースにするのが鉄則です。「生活が苦しいので上げてほしい」ではなく、「SEOで上位表示を達成した実績があるので、文字単価を〇円に見直していただけないでしょうか」と具体的な成果を根拠にします。
単価交渉が通りやすいライターの特徴
単価交渉が通るライターには共通点があります。
① 成果を数字で示せる:「私が書いた記事がGoogle検索で1位を獲得した」「PVが〇%向上した」など、具体的な成果を伝えられると説得力が増します。
② 代替が効きにくい存在になる:専門性が高い、取材対応ができる、編集作業もこなせるなど、「この人でなければ困る」と思わせる価値を持つと交渉が有利になります。
③ 信頼関係を築いている:納期厳守、丁寧なコミュニケーション、修正への迅速な対応など、日々の積み重ねが信頼につながり、交渉を後押しします。
私が初めて単価交渉に成功したのは、半年間で20本以上の記事を納品し、そのうち5本が検索上位に入った後でした。「成果が出ているので単価を見直してほしい」と伝えたところ、文字単価が0.5円アップしました。3,000文字の記事なら1本あたり1,500円のプラス。月10本書けば15,000円の収入増です。
交渉が断られても関係は壊れません。「予算的に今は難しい」と言われたら、「承知しました。また機会があればお願いします」と返せばOK。交渉した事実だけが残り、次回の見直し時に優先的に検討してもらえることが多いです。
まとめ:業務委託で次のステップへ進もう
業務委託契約は、ライターとして収入を増やし、自由な働き方を実現するための選択肢です。
この記事のポイント
- 業務委託は手数料がかからず、報酬を全額受け取れる
- 開業届+青色申告承認申請書をセットで提出する
- 直接営業とマッチングサービスの併用で案件を獲得
- 契約書のチェックと信頼関係の構築がトラブル防止に有効
- 実績を積み、成果を示すことで単価交渉が可能
クラウドソーシングで実績を積んだなら、次のステップとして業務委託を検討してみてください。
ただし、業務委託で安定して稼ぐには「書くスキル」だけでなく、「営業力」「契約の知識」「セルフマネジメント力」も必要です。これらを独学で身につけようとすると時間がかかりますが、体系的に学べる環境があれば、回り道を避けられます。
クラウドソーシングの手数料は、あなたが動かない限りずっと引かれ続けます。月5万円なら年間12万円、月10万円なら年間24万円——これだけの金額を「行動しないこと」で失っています。最初の1社と契約を結ぶことができれば、あなたの働き方は大きく変わります。
「営業の仕方も契約の知識も自信がない」という方は、オンラインのWebマーケティング講座で学ぶのも一つの手です。ライティングスキルだけでなく、フリーランスとして稼ぐための総合力が身につきます。
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